2060年

　とある人物が今まではシルエットだけでそこまで活躍はなかった立石恭一郎がアイコス吸いながら黒コートを着て長剣多重変形式に改造された銃剣モード・銃槍モードと十字架の長剣を背中に担いでる壮年。

　昔は身長170㎝体重150kgあった現在は身長185㎝体重50kgの30代～40代の男性が大手町のとある頸塚前にいた。

「遅いなぁ」

「恭ちゃん!」

「恭ちゃん、待った?ここって平将門頸塚前だよね?」

「いや・・・ちょうど図った時間通りだ。俺も情報整理に手間を取らせた。聞いての通りさ、ジェラフバルト卿が東京刑務所跡地の留置場を襲撃して多数の死刑囚人が脱獄と？」

　立石恭一郎は立石豊（もこう）立石潤季（おにや）の父親。待ち合わせをしていた人物は薮田べにと薮田凛音（RION）の姉と弟だ。

「恭ちゃん、ここって将門公の頸塚よね?」

「ここが待ち合わせとか、祟りとかないっすよね?」

「ない。それはない」

　場所を移動して大手町のオフィス街が荒廃して崩れてるオフィスビルの瓦礫を退かしながら進んでいくと皇居前についた。

　皇居の地下開発に50年の歳月を掛けた現東京知事の横山緑東京都知事の政策で皇居の地下に商店街やオフィスの避難先として地下シェルターを掘り進めていた。

「ここ？」

「そうだ。東京で一番古い老舗の洋食店たいめいけん・・・ここでどうだ？」

　恭一郎がたいめいけんのテラス席に3人は腰を下ろして名物のオムライス定食を頼んだ。

　頼んでる最中に用件が伝えられた。

「ジェラフバルトについて俺が言える範囲のことを言う」

「お父様が40人ほどの死刑囚共に脱獄ですってね。その1人にVALORANT配信してゲーム配信者の増田遼太郎死刑囚もあの留置所から図ったのかのように脱獄。嫁と子供はいたが、同棲中の彼女をエアコン温度で揉めて顔面をぶん殴って殴り殺したという。村田結さん当時23歳の女性だ。ジェラフバルトは本気でこの国を転覆させる気でいる」

「知ってたのか、べに」

「俺もっすよ。ゴーラッシュゴーラッシュゴーラッシュっすよ。オヤジが死刑囚を率いて日本転覆の目的で都庁に侵攻だってね。さぁ、ゴー、ゴー、ゴー、ゴーラッシュっすよ。俺は本家紅音紅莉威鵡から第Ⅴ魔法を学んだ弟子っすよ」

「言いかったのはそれだ。第Ⅴ魔法の使い手のお前ら姉弟にこくにいな質問だが、ライフよりもロピアが近い。神宮外苑駅前のスーパーよともなぁ、俺はロピア信者でな。アソコの価格と量がちげぇよ、お前ら？MURASHUに来い。俺はあくまでもそっち側の人間だ。べに？俺は・・・・あっと、ここまでだ」

　恭一郎が立ち上がって先に会計を済ませる。恭一郎はこの東京の地下のマンホールを開ける。第一次東京遠征（まんぜう軍）は江戸城・寛永寺・明治神宮・靖国神社・浅草の浅草寺と陣を構えて東京都知事横山緑と副知事のファン太が刀を携えるも奪還には届かなかった。

　立石恭一郎は第二次の際東京奪還に繋がるように働き代償に恭一郎の誠の忠義を掲げる旗を振り、維新の志士として恭一郎は徳川慶喜公の為に刀をふるった。

「俺も幕末の話ってもう300年ほど前か。俺も随分と長生きだもんよぉ」

「恭ちゃん?恭ちゃんって加藤下総守雲刻斎純一との知り合いでしょ?幕末の時に加藤純一って徳川の為に五稜郭で新政府と戦ってマジのマジ?」

「純はヴェルト・ド・クレアツィオーネだな。確かに純は幕府の為の命を賭けた。そして第Ⅴ魔法の定義は失われた時代の消失と再興。単に言うと時間旅行だ。ベニは帰ったが、RION？お前は当たって砕けろぉ」

　徐々に動き出してきた双方の陣営。恭一郎はコートを羽織って地上に出ると、硝煙のニオイが充満している。

　現東京都知事に当たる横山緑もMURASHUGAMINGの旗を掲げて亡き友である薄子力也作の長刀を握って都庁の玄関に立っていた。

　――――――同時刻・MURASHUGAMINGB30F―――――

　ここは新横浜市にMURASHUGAMINGのオフィスが入ってるが旧VOLTROOMESのオフィスで営業事業本部とオペレーターセンターが入ってる。

　天澄セナに連れられくるるはここの地下の30Fのシュミレーションルーム兼シオン修道会騎士団日本支部にて八咫烏の天寿院から借りてここは政府の要人でも知られていはない。

「くるる？第Ⅴ魔法の定義は?これからジェラフバルトと戦う」

「いったい何のつもりだ?」

「私は一応というか第Ⅶ魔法の継承者だ。私の場合は対粛清防御貫通だ。あらゆる理にかなわない世界という事象そのものを貫通してさらに再展開できる回数が最大5回だ。ジェラフバルトのふぃしあなの眼を突いた」

「いや、いや、分かりやすく言いうとなぁ、くるる？聖剣のお前はこれからここで修行を身についてもらわねぇと困るってのが筋もんよぉ」

「流石は万能の天才だ。私に一体何が混じってるんだ?」

「土井純一と藤堂桜もといい立石桜の血だ。オーバー・リコジョンとオーバー・リコジョン・トランスそのスタイルさえ身につけりゃぁくるる？聖剣がその本能が冴え当たる」

　くるるは聖剣の本質としてその剣に選ばれる資格を有してからここシュミレーションルームが起動する。

「救国の《エクス》聖剣（ヴィデオ）」

　天澄セナの旦那にして天才量子物理学機械工学博士の杉田柳橋三樹卯兵衛真名を佐野智則（ウナちゃんマン）教授はSUMOMO-XXの設計と兵器運用のシステムを担ってロシアの秘密裏の基地にて大量にストック中だ。

「出力が出てねぇ」

「これ以上出す!?全部出すってか?」

「・・・・・・杉田柳橋三樹卯兵衛はSUMOMO-XXの産みの親だよ。私はそのフォローに廻っただけさ。普段は大酒飲みの枝豆やマグロの中トロねぎとろ丼をドカ喰いするタバコを吸い、配信が生き甲斐の死んだ方とは思えない男だけどね、私にとっちゃ自慢できる生涯唯一愛する男だよ」

「けんきに殺されたんだろ?ジェラフバルトか」

「その通りさ。研究材料奪われるなら死んだ方がマシっていう人だからねぇ、だが生きてるよ。」

　天澄セナが見せた資料の写真に写ってる。白衣を着た黒髪中年で小太りの髭面の男性でアイコスを吸ってる人物こそここの新横浜を再興させた人物。少年時代はあの新選組に入隊して会津戦争後は五稜郭にて新政府軍の銃弾を避けつつ刀を振るうが、大砲に打たれて意識を失が目覚めたらそこは東京のベッドの上だった。

　それからここ横浜で商人としての腕前を認められ、元町中華街の路地裏にて杉田商店商社を設立。

「私の旦那は案外頼りなさそうに見えるが、この2060年代の時空干渉平衡多重次元論を提唱し2020年代に戻れる・・・・」

　現在は杉田三樹卯兵衛はB.E.S.P.O.にいた。B.E.S.P.O.の玉座に腰を下ろしてる白魔導士エナコその依り代になっているのが伝説の宮廷魔術師にして賢人のティグル・イシュガルディア・ロックスペンサーだ。

「NICEDAYな噂に聞き耳を立てるかい?」

「ご冗談を。俺を人質ってのも問題沙汰っすよ。オタクらが必死に掻き回ってるのがべにとRION？違うか?俺は大事な交渉で人質に捕えられてる。B.E.S.P.O.の大幹部たちは頭を抱え込んでる。まず、個人情報の流出オーディション含め約1万7千人分の本名・現住所・銀行口座・電話番号・メールアドレスそれが第3者にも閲覧可能で流出の歯止めが効かなかった点で、2点目だ。APEX・VALORANTの公式公認アンバサダーを務めてる割に所属してる馬鹿な幹部たちは男とイチャイチャするかブースティング・スマーフ・ゴースティングでチートONで検知システムに引っかからず運営からBANされない。そういう問題行為の数々に目を瞑れ？この2点だ俺から言えるのは。」

　さすがは商人の先祖の家系だ。というより幕末から300年も生き抜いてきた知恵だ。青年時代に新選組に入隊して斎藤一新選組3番隊隊長共に行動していた血が活性化し始めてきた。

「杉田?人質を忘れるなよ。すぐにも斬ってやる」

「橘和泉守ひなの？笑わすなよ」

「ん？私を知っていたか。」

「そりゃぁ、そうだろ、薮田べにと薮田RIONがお前らの間者ってことも承知の助だ。まったく2重3重のスパイって誰が信じるや?ってことさ。コレコレや滝沢ガレソもウチのシマ、頭がMURASHUGAMINGの家族じゃ言うてるねん。嫁の会社に口を挟むことじゃないがね、べにとRIONはB.E.S.P.O.兼MURASHUGAMING≠VOLTROOMESの所属するタレントであり薮田死刑囚の実子だ。当時17歳18歳のコスプレイヤーに紅蜘蛛を飲ませて未成年に中出し12発して孕ませた。確かにあのスタイルとおっぱいで17歳18歳は魅力を感じる。薮田死刑囚には離婚した奥さんと子供はいるが・・・・俺からはそういう事や、ひなの」

「ホッント、勘が鋭いなぁこのおっさん。私はもとより興味がないんだよなぁ!?平成に取り残された古のオタクで弱者男性から金を巻き上げるだけで死活は出来る、今の生活を潰す気か?このおっさん」

「Vtuber・V豚・配信者に生産性が伴わない。要するに生産性がない。中高生がターゲットが言うけど中高生はバイトするか勉強して大学にも行け!大学は行った方がイイ。まぁ、OVERLORDSッすよ。ひなの？その頭で考えろ。Vtuber・V豚・配信者ッて時間に拘束はされない。学校や会社で働いてる時間帯に普通はしない。お前らは金や命を平気で虫を潰す感覚、ごく潰す気だ。俺はそんな社会を終わらす。ひなの？べにとRIONは・・・間者として上層部のご機嫌取りにはもってこいさ。」

「杉田ぁ、免じて釈放だ。忘れるなよ、お前の心臓はB.E.S.P.O.が握ってる」

「心臓を握ったぐらいでうるさい女だな」

　杉田三樹卯兵衛は釈放されて外に出てアイコスを吸い、この東京はここ40年間の内に激変した。B.E.S.P.O.の構成リストはひなのからバレずに入手できた。

　新宿の雑貨ビルに腰を掛けてタブレットからUSBにその構成のリストを見た。

　ジェラフバルト卿が創ったとされる闇Vtuber大手事務所でけんきの身体を依り代に使い代表を一応の表記ではけんきとされている。

　B.E.S.P.O.

　橘和泉守ひなの

　薮田べに＆RION

　猫汰つな

　白波ラムネ

　クリントン本郷下総守純愛萬刻斎

　芹沢エマ

　花芽カスミ＆スミレ

　増田遼太郎

　JJ

　一ノ瀬メルト

　夢乃終アカリ

　赤見カルビ

　金色ビャクオウ

　ティグル・イシュガルディア・ロックスペンサー

　ジェラフバルト卿≠けんき

　天澄セナ

　これがUSBに入っていたリストだ。ウチ2名はVOLTROOMES所属であり亡き土井純一氏のMURASHUGAMINGの間者として潜入している長州藩士のべにとRIONが大手のB.E.S.P.O.に間者として動いてる。

「死刑囚と白魔導士エナコに黒魔導士が在籍で身を護っていたか」

　アイコスを吸いこのリストをMURASHUGAMINGのPCのファイルに送った。

（ウチの妻の名前があるな。そういや妻は何も言ってなかったな。どうだっていい。天澄セナか。妻の名前は知っている。だが本名は知らない。研究で頭がいっぱい生粋に万能の生きた虎の翼、タイガース魂の妻だ）

　天澄セナは個人名義をB.E.S.P.O.に貸しただけで所属はMURASHUGAMINGの一員で杉田三樹卯兵衛は齢49歳佐野智則（ウナちゃんマン）氏はスキンヘッドで歯が抜けてドロッドロッに溶けてる状態で天澄セナとは20歳も歳が離れてる。

「杉田さん?杉田さん?」

「俺の事か。佐野智則（ウナちゃんマン）は俺のインターネットで活動する名前だ。正直に言うとなぁ、神おじさんなんていねぇし、嘘は突いた。ライアー、それはそうだが、くるるの調子は?くるるさえこの時代たった一人の希望だ。馬鹿、待て・・・・不倫じゃな」

　恭一郎だ。恭一郎と合流した杉田はくるるの下に向かう。

　確実に準備に動き出してるMURASHUGAMINGのメンバーは集まりに応じてる。そして都庁の応接間にはボドカ・湊天凜月（川村大介）・蓮実ヶ先心鶴の3名が都知事の横山緑とファン太が最終の打ち合わせに入るところだ。

「B.E.S.P.O.との最終戦争の準備か?」

「それはカトォ、詳しい筋の情報が入ってる。ジェラフバルト卿が自身の72柱の人手を足すのに毒を塗った。クリントン本郷下総守純愛萬刻斎は俺が知る旧知の友でね。彼女は加藤下総守雲刻斎純一の正しい流れをした人類史の渓流の人理が抑止に止めた正真正銘加藤純一の子供で・・・加藤純一が死ぬ前だ。だから指輪戦争（エンゲージリング）第2次だな。娘が産まれたのは。その彼女はバレずにジェラフバルトの間者だ。だろ？ファン太」

「ち”が”う”ッ”!?まぁ・・・ここ最近の情報の整理に入ってB.E.S.P.O.は最後の大手事務所の一角。ゲヘナ同盟のその最たる実力者、ジェラフバルト卿が皇帝。けんきを依り代に選び我々を喰らう星を貪る生命体の星の原初この世界では星が生まれる超新星のゆりかご。間者として自ら進んで志願したんだ、彼女はね」

　2人が黙秘を貫いたのは彼女の為であった。その彼女を養子に引き取って現代魔法の体現として第Ⅴ魔法の後継者に選ばれたのが本郷である。

　――――――1980年代――――

　紅音紅莉威鵡。水原一平の実姉。

　第Ⅴ魔法紅ジェラフバルト卿が産み出した魔法の結晶。

　時間旅行感覚でここは高野山だ。高野山の九度山にて当時は紅音家の旧宅が国指定の史跡となっています。紅音紅莉威鵡は若かりし魔術師見習いに過ぎない魔法の才能がないのを紅音家宗家の当主である天寿院第810代目の大天照東涯真である天寿院チャイカの薦めもあって空海の釈迦堂に居候に居合わせた織乃坂友禅が紅音紅莉威鵡に才能を覚醒させるイベントとして修行につかせた。

　1980年代から10年後の1990年（平成2）紅音紅莉威鵡は現代に生きる人類の到達よりも進化して第Ⅴ魔法の使い手となっていた。

　余談だが、紅音家の末裔に紅音ほたる・藤堂シゲ・立石郁美・赤見カルビ・白宮和馬・横山緑がいる。

　紅音家の末裔だが血筋は八咫烏直径筋の子孫で瓊瓊杵尊の子孫でもある。

　初代神武天皇を大和に案内して導いた黄金の三本足の烏が紅音家の先祖でありここ高野山が菩提寺である。

　だが、第Ⅴ魔法の適性があったのは紅音紅莉威鵡当人であった。

「第Ⅴ魔法ってYOUHA分かりやすく言うとなぁ、時間概念の宇宙の逆さを逆軸に廻る。ウリなんの私が・・・・で、後継者は残念だがいねぇ」

「それで私たち姉弟が?」

「ったくよぉ、それってよぉ、お前ら姉弟の2人が相応しい。私は弟子を一切取らん。しかし、幼いRIONを護る意志は確かだ。べに、八雲べに、オメェ歳は?」

「馬鹿なオヤジとの間に生まれて・・・・12歳だ。RIONは3歳だぞ。私がRIONを護る為に力がいる。ジェラフバルト卿は魔法の産みの親あらゆる魔法の分野において7つカテゴライズされている。びゃおうっ！？びゃ”お”う”っ”!?私は12歳の小学生で来年中学だ。第Ⅴって扱いがクソ難しいんだけどなぁ、私は本当に偶発的に適正があったんだよぉ」

　八雲べにの覚悟が灯されるのを紅音紅莉威鵡は自身のすべてを教えた。べにには才能があった。12歳当時に紅音紅莉威鵡はべにに詠唱と宙の業を授けた。

「Time, I swear.Heavenly Father, the stars are the sky, the earth is the wisdom of man, circulate in a triple cross, Great Father, that time reaches the peak.The fifth magic, time and space, all things revolve around the axis of that concept. My life, my wisdom, know the shame of shame.Heavenly time, my heart is infinite time and infinite space, the birth of a supernova in the universe, this time is the convergence of the perfection idea, this is the magic of the arrival of time」

　これが紅音紅莉威鵡直伝の第Ⅴ魔法の詠唱。ジェラフバルト卿が完成に至らなかった未完成と時間消失の現代にて失われた魔法の1つ。べにが唱えると翡翠色の長髪のべにだが紅色の燃え上がる紅蓮の焔の髪をした長身でその時間を跳躍した40年ブースティングしたべには一気に40年分の魔力をその身に堕としこんだ。

「これが第Ⅴ魔法紅・・・・私が継承したってことかぁ」

「んなこったぁよぉ、私以上に恵まれてるんだなぁ、こりゃぁ」

「ありがとうございます」

　1990年11月17日高野山・九度山にて。べにはRIONの手を握って山を下りて行った。それからというものB.E.S.P.O.設立時にメンバーとして潜入してRIOTSGAMESの社長とVALORANT部門運営開発ディレクターと寝て、身体で売り込んだ。べにはHカップ推定だったが時間と時代の流れがうまくコントロールデキて現在はMカップの爆乳でくびれがよく美人という事もあってVALORANTの大罪を自身の身体で売り込んで全てを帳消しにした。

　―――――2060年・某所――――――

　べにとRIONは白魔導エナコと戦っていた。

　東京奪還の目的を掲げてるVOLTROOMES兼MURASHUGAMINGにとって最大の脅威の1角に過ぎない実力を持つ。

「キ”－バ”イ”ン”ド”ッ”人生に1度や2度でしか使ってないジェットのキーバインドが違う。おい、エナコさんよぉ、こっから先は死んでも護るぜ!?」

　べには覚醒の覚悟が決まってる。代行人であり、代行者でもある。紅音紅莉威鵡が生死不明になって60年が過ぎた。

「姉ちゃんも、姉ちゃんよぉ、俺も力を貸すよ。いつまでも姉ちゃんのOPPAI吸い続けても無駄!?意味ない。しかし、まさかと疑って正解だ。よぉう、エナコちゃん!?ジェラフバルト卿と対を為す世界最悪最恐の魔導士」

「・・・・・・まったくどこの馬の骨か知らんがもつつかれるとなぁ」

　それは白魔導士エナコの覇気が身体に纏う瘴気が周囲を卒倒させる。

「7英雄以来かぁ・・・私はこの手でその苦しみを知っている。指輪の基になった7英雄私はあの忌まわしきジェラフバルトと同時代の魔女だがな。のう？べに、RION!?オメェんとこの事務所はもみくちゃにするほど悪趣だよ」

　ドン!?エナコは指輪戦争（エンゲージリング）の起源を知っている数少ない人物。

「姉ちゃん!?」

「第Ⅴ魔法の真髄ってやつさ」

　翡翠色の髪が真紅に燃え上がる紅蓮の髪の毛に覚醒を遂げた。ブースティング燃料として最大900年分の魔力の動力源を自らの弾丸に使用する。

（ジェットのキーバインドは明らかにRIONが代行したアカウント変更で自分のランクをイモータルにランクを上げてくれた。私はジェットを封印した。まったく事務所に所属しても肩身が狭い思いするだけだ。CRおじじの罪だな。あのオヤジィ、私はもう・・・・ここで死ねるかっ!?）

　エナコはその本能を解放する。白く全てを包み込む白いその牙がべにの弾丸がエナコを霞める。

「所詮、無意味だ。私の身体は通さない」

「そりゃぁ、ねぇだろうがぁ!?」

「ジェラフバルトの不完全は今に始まっちゃないさ」

　この2人が束になってもエナコは倒れない。

　だがVOLTROOMES兼MURASHUGAMINGの滅亡は予定通りだった。この2人が応戦してる最中に新横浜のオフィスは奪われた。

　2060年9月11日新横浜は戦禍に呑まれて代々続いていたVOLTROOMES兼MURASHUGAMINGはこの日滅亡した。

　――――タルタロス―――――

　ここは地球の内殻の真下の地下の外殻のその真裏。いわば冥界と言ってイイ世界。

　タルタロスにてもはや猶予が赦されてもいなかった。

　鎌倉幕府類似にしたこと。碧依さくらとYAGOOは逃げもしなかった。だが英雄になったのはこの後に起こる事であった。

　そしてみけねことの再会。魂と転生についてならみけねこの方が詳しい。碧依さくらは聞いた。

「地上に帰還する、奪われたら奪い返す!?MURASHUGAMINGの魂は消えてもねぇよ・・・あんだって？」

「そいつは出来るけど、出来るっちゃ出来る。なぁ、さくら？お前は分かってもねぇけど実の親の正体に気づいたんじゃないか?」

「さぁてなぁ」

「嘘つけヤァ、碧依さくら?クリントン本郷下総守純愛萬刻斎の実娘だろ?茶化すつもりはねぇけど、加藤純一の実の血が繋がってる子孫だろ?」

「マジでそれを言われると、胸の奥が苦しいんだよ。それをひたむきに隠して生きて来たけど、この際だから全部出す!?アーッア”ァ”イ”ク”ッ”出す・・・全部出す!そうだよ、加藤純一の子孫だよ。MURASHUGAMINGのオーナー権と家族を護る義務が私にはある」

「よう言うてくれたぜ」

　みけねこが立ち上がって地上に送り返す準備をする。

「YAGOO？お前もな」

「気づかれていましたか。」

「碧依さくらは護れよ。加藤純一の子孫はこの時代には生きてはいない。そうだろうなぁ、だが人類史の外れたレールはみんなが清く正しく生きてるレールじゃねぇ人類史のそうであったレールや剪定される筈のもしもという分岐点の異聞史の世界、濾過異聞史現象・・・ジェラフバルトに敗けていない勝者が敗者であった存続したレールの世界それが2060年今という今を生きる人類の世界だ。人間がAIに完全に負けたわけでもねぇ」

「みけねこの眼は正しかった。さすがはジェラフバルト卿と同時代に生まれて犠牲になったもう1人の巫女よ」

「笑わすなぁよぁ!?清水美紀は生きてる。アイツを信じろ、まだMURASHUGAMINGもVOLTROOMESも奪われてねぇ」

「それはそうだ、では、地上で決戦を迎えます。人類は負けてもいない」

　2060年9月11日に碧依さくらとYAGOOは地上に帰還した。廃墟と化して骸と血が溢れ流れて赤い大河の上に新横浜市のオフィスは崩落してVOLTROOMESは新宿・原宿・下北沢に3店舗も実店舗はもたないインターネットのオンライン上のアパレルブランド兼インターネットサーバーコラボレーションのストリーマーのフィクサーであり裏の顔は地面師である。

「さぁ、これからはどうするよ？」

「まずは関優太とネックレスの継承者である5人と合流する。そしてタルタロスにて

　サルベージを敢行する。パン、パンパンと全力でタルタロスの魂を回収業務任務と本作戦は碧依さくら代理オーナーとYAGOO元CEOが指揮権を握る。」

「文句はねぇさ」

　亡き土井純一の遺志を紡いで最終オーナーの誕生だ。

　くるる〔男〕〔女〕ではCVも代わり女性は長髪の金髪で男性は短めの金髪。

　MURASHUGAMING跡地に集まって碧依さくらは準備を進める。

「くるるは聖剣の選定を終えた。」

「最悪な作戦を終わらす。完全にジェラフバルト卿との決戦に・・・・土井純一の遺志を紡いでここまで来た」

「貞方博士が箱舟の件自体、終えてる」

　YAGOOはアイコスを吸いながらB.E.S.P.O.と910incこの最後の2強との死闘が始まる。

　だがその死闘はKGUの初代総長兼初代ENYCOLLARマスターの星川サラと剛力無双の阿弥陀寺住職の関優太の話をしてからB.E.S.P.O.編と910inc編が始まる。

　2060年よりも明治元年（慶応4年）1868年に遡る。

　明治元年、五稜郭での戊辰戦争が終結する1か月前。

　会津の阿弥陀寺の関優太の前に星川サラが顔を出す。

「初めましてかな?お噂には聞いてるよ。元新選組5番隊隊士にして幕府重臣の関優太殿?新選組の最後の1人でその剛力無双をお貸し願いたい」

「え？俺にか?悪いが今は坊主で世間との関係も絶っている。もうこれ以上、俺に刀を握らすな。血が、血が流れる。でよぉ、お前は誰だ?」

「失礼だな。私は幕府の重臣でもあるが。京の町を守護する同様この江戸、延いては東京守護にれいわ新選組2番隊隊長の星川サラだ。将軍慶喜公がご隠居になられて・・・関殿のお噂にはかねがね聴いてます」

「出てけ、俺は鍛える。」

「いや、いや、もう戊辰は終わる。五稜郭の攻防で時機に結末が見える」

「そんなことより、その見た目でか?」

「ん？見た目で言うのか。まぁ、確かに私は西暦499年生まれだが?ジェラフバルトに魔法を教わり、友と町を救うのに未完成の大魔法を使用してこの代償を身体で払った。」

「・・・・・話ぐらいは聞いてやる。ここは寒いだろ、中に入れや」

　1868年の会津の阿弥陀寺にて関優太は初めてこの時星川サラを境内に上がらせてお茶を出した。

　次章関優太・星川サラの過去篇があって2060年B.E.S.P.O.編と910inc編が始まる。

　万延元年（安政7年）1860年～1868年までの8年の間に江戸を守護するために組織改革させられたのがれいわ新選組である。局長の山本太郎に副長の立花孝志この下に隊は13番隊。星川サラは実力があって2番隊の隊長として身長150㎝だが長尺の大太刀と小太刀を腰に差して長い金髪を結っていた。