天気予報と君と雪と車輪と
「へえ、東京はやっと雪なんだ」
「あっちが降るなんてナイことだよ」
「こっちは随分と積もったなあ」
「ねえ、車どうするの?」
「チェーンはつけてあるけど」
「明日も雪なんだから車出せないよ」
「えー車で駅行けないの」
「休校になる?」
「どうだろう、流石になるのかしら」
「元々コロナで微妙だっただろ」
「そうねえ、休みじゃないかしら」
「連絡来てる?」
『明日休みかな』
『かも。せっかく学校はじまったのにね』
「ライン? 程々にしなさいよ。ご飯冷めちゃう」
『雪やべー』
『電車も止まるんじゃね』
「雪雪っていつもだけれど、イヤになっちゃう」
「仕事先に連絡取ってくるよ」
「ご飯冷めちゃうから」
「わかってる」
『――もしもし』
「買い物、ご飯どうしよう。これなら買いだめしておけばよかったわ」
『同じ学校に入学したのにね』
『ねー』
「明日、もしかして雪かきしないといけない感じ?」
「かもなあ」
『明日、雪かきかもしんね』
『俺んとこも、多分』
「あーー」
「何?」
「家、飽きた」
「そうねえ、飽きたわ」
「誰にも会えないし行けないし雪だし何も動かないし」
「そうねえ」
「ごちそうさま、お風呂はいってくる」
「はーい、こら、ラインやってないでご飯食べちゃいなさい」
「いっ、わかったって」
「明日の予定なくなったよ」
「もう疲れたわね」
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