電気製品に寄生して異常現象を引き起こす『電機寄生体』の駆除業者、という設定からしてナイスアイデア! 異常現象の調査を依頼され、原因を特定して解決する、ミステリ小説の探偵役のような役割が読み始めから読者を物語に引き込んでくれます。
主人公の将之と奏は数ある業者のひとつであるけど、どうやら一般的な同業者とはひと味違いそう。
寄生体の存在が世間に浸透する過渡期であるという時期設定も、物語と現実の橋渡しに一役買っています。
そう、この近未来SFは現実と地続きなのです。それゆえに面白い!
『伊達電機寄生体駆除事務所』のふたりが駆使するガジェットは実際の業者さんが装備している便利道具みたいにかっこいいし、寄生体を調査して追い詰めていくロジックは誰しもがもつ理系心を刺激してくれます🛠️⚡️
専門家肌の将之と、小柄だけど肉体派の奏のイチャつき…もといバディ感も楽しくて最高です。
あなたの街の駆除業者、『伊達電機寄生体駆除事務所』をよろしくお願いします!
すっごく面白かったです!
これは、電気を利用する機械などに寄生する「電機寄生体」と呼ばれる謎の生命体を巡る物語。寄生というとやはり想像するのは虫でしょうか。本編を読んで、寄生体がどのような姿をしているのかぜひ確かめてみてください!
おすすめポイントはなんといってもバディの二人。将之と奏は、電機寄生体専門の駆除事務所を営んでいます。軽口で戯れ合う様子は可愛く、仕事をしているときはカッコいい。スピード感満載の戦闘シーンは必見です。とにかくめっちゃカッコいいです!
ストーリーのテンポも良く、描写もすごく丁寧で、読みながら想像するというよりも頭に映像がパッと浮かんできます。ワクワクも味わえ、グッとくる場面もある、素敵な作品でした。
機械に寄生する生命体の存在が判明したが、まだ詳しくわかっていない。そんな謎の多い電機寄生体を相手にする二人組がいる――
二人組は電機寄生体の駆除を請け負っているのですが、問答無用で駆除するのではなく、正体を探って駆除が必要と判定してから駆除作業に入ります。
寄生体の正体を探るまでのストーリーがよくて、あっという間に引きこまれます。
一番の見どころは戦闘シーン。スピードにのった迫力のある戦闘は、お互いの役目をきちんとこなし息の合ったもの。見事な連係にほれぼれしました。
読後感もよく、怪奇が好きでバトルアクションものを読みたい方におすすめです。