第14話

俺の隣に天口さん、そして向き合う形でまゆとゆなが座る。


まゆが「ねえ、久司さんから手を引いてくれる?」とはっきりと言う。


「何言ってるの?あなたこそ手を引いたら?勝手にの彼女面してさ。まあ、「私ここから飛び降りる」とかなんとか言って無理矢理付き合ったんだろうけど」


天口さんは続ける。


「でも、感謝してるぞ?あんたらがいなければシナリオは完成してなかった。まあ、いい働きをしたと思っているよ。


「なんで私たちの名前を知ってるの?!」


「簡単なこと。嫌な予感がしたから探偵を雇った。たったそれだけ。ゆなのことは久司君の妹だし知ってて当然だ。久司君検定三級の問題だからな」


まゆはテーブルに拳を思いっきり叩きつける。


「大丈夫か?」


天口さん、煽るなよ…。


それを無視してまゆは俺の方を向いて


「久司さん、私の彼氏だよね?そうだよね?「うん」って言ってよ!じゃないと私ここで首を斬る!」


と言ってポケットからカッターを出して首もとにあてる。


助けを求めようとゆなの方を見るが、貧乏ゆすりをして爪を噛んでいる。


空気を読まずに天口さんが「さあ、行こうか久司君!旅館でシよう!エロシーンの取材を!」と俺の方を向いて言う。


まゆが「天口このひとと行ったら私本当に死ぬから!」と大声で言う。


とりあえず俺はまゆのところに行ってカッターを没収する。


そして「はい、落ち着いてー」と言う。


俺はまず、天口さんに「もし、天口さんとは付き合えないって言ったらどうします?」と聞く。


「?ここから飛び降りるが?久司君に必要ないと言われたら私は無価値の人間だからな」


天口さんがさも当然のように答える。


まゆは確実に死ぬ。


ゆなも同様。


なら、残された道はただ1つ。


「3人仲良く暮らしませんか?」


という最低でゲスな考えを言う。


3人は最初は「何言ってんの?」という顔をしていたが、最終的には了承してくれた。


それから2日後、俺を含めた4人で旅館に来ている。


まあ、理由はシナリオのエロシーンのため。


そして夜ご飯を食べた後、<自主規制>のプレイをした。もちろん、それには本番も入っている。


その時の3人の表情はとても幸せそうだった。


それが終わると俺は3人に「布団に運ぼうか?」と聞く。


「私、今動いたらやばいから落ち着いたら自分で布団に行く」


「私も」


「右に同じだ」


3人は答えたので俺は「わかった」と言ってかばんからパソコンを出してエロシーンを書き直して送る。


送り終えると俺は布団に入る。


その時に、3人はそのままの格好で寝ていたので起こさないように布団に運んで毛布をかけてあげると3人は毛布を抱きしめる。


その姿はとても可愛かった。


それを見た後俺も寝る。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る