第17話

「目の前にあることを一つ一つやっていくだけだから」



そうなのかな。

今目の前にあることは仕事だ。

私はいつもより仕事に集中してみることにした。

けれど真由の小声と陸の嬉しそうな声がいつまでも耳から離れなかった。



家に帰ると私はすぐさま自室に入り自撮りを始めた。



盛れると噂のカメラアプリを使ってちょっとはマシになったけれど何枚か撮っても全く気に入らない。



画面の下にある顔のアイコンを押してみた。



目、鼻、唇、フェイスラインのアイコンが表れる。



試しに目を押してみると写真の私の目が一回り大きくなった。



こんなことも出来るなんて・・・別人にもなれちゃうじゃない。



目のアイコンを何度か押し実物より綺麗で可愛い私が完成した。



上出来、上出来。



陸のせいで負った心のモヤが晴れていくみたいだ。



私は完成した写真とともに優斗さんにメッセージを送った。



【こんばんは!

遅くなってすみません

お相手は独身がいいですが、恋人を見つけるだけじゃなくて皆と楽しい時間を過ごして新しい世界を広げたい気持ちもあります

写真添付しますね

よろしくお願いします】



帰りにコンビニで買ってきたパンを食べながら、これから始まる世界に心踊らせていると、すぐにスマホにメッセージを知らせるランプが光った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る