150――鈍感

「カンちゃんって好きな奴いるの?」

「いるよ」

「マジで? 誰、誰?」

「そんなの面と向かって言えるわけないじゃん」

「そうか……」

「ドンくんは?」

「いるよ」

「え? いるんだ……」

「でも好きな奴がいるんだって」

「それ、ちゃんと聞いたの?」

「うん、今」

「そうかぁ」

「辛いわ、片想い」

「だよねぇ」

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