第4話 どういうメンツなんですか? 



※この作品は本編の登場キャラクターたちが、ちょっと不思議な任務を通じてトークを繰り広げる“オマケ”番外会話劇です。本編を読んでいない方でも楽しめるよう構成しています。



セネシア「総帥、いらっしゃいますか? 」


セネシア「あら、ここは? 」


ミルヴァス「フロース、最新のカウンセリング記録についてだが……。」


ミルヴァス「……セネシア補佐官? 」


セネシア「あら、ミルヴァス。ここは何ですか? 」


ミルヴァス「詳しくは分かりませんが、先日もここに来ました。その時はフロースとアルデアの3人でした。」


セネシア「まあ、そうなのですね。長年機関にいますが、こんな部屋を見たのは初めてです。」


ミリカ「大変大変! 小麦粉発注するの忘れてたよー! 」


ミリカ「あ! 補佐官! ミルも! お疲れ様です! 」


セネシア「お疲れ様です。ミリカ。」


ミリカ「あれ? この部屋、この間アズキさんと閉じ込められたところ? 」


ミルヴァス「君も来たことがあるのか。」


セネシア「ミルヴァス! ドアが消えました! 」


ミルヴァス「……そういう仕様らしいです。」




(白い壁に浮かび上がる文字)

 


【特殊任務です。集まったメンバーでソファに座り、お茶とおやつを楽しみながらトークしてください。】




セネシア「……どういう、任務なのですか……? 」


ミリカ「分かんないですけど、とりあえずおしゃべりすればいいみたいですよ! 」



(テーブルにつく3人)

 


(セネシアの前にはホットミルクとチュイール、ミルヴァスの前にはストレートティーと豆菓子、ミリカの前にはチリココアとショートブレッドが現れる)



ミリカ「わぁ、今日も美味しそう! 」


セネシア「いただいてしまって良いのですか……? 」


ミルヴァス「任務ということなので……。」




【自己紹介してください。

必須事項:名前、年齢、右隣の人との関係】




ミリカ「ミリカ・ルブラ。27歳。ミルとは魔法学校の先輩後輩だね! 」


ミルヴァス「と言ってもクラスは同じだったがな。」


ミルヴァス「ミルヴァス・ミグランス。29。セネシア補佐官からは魔法学校で魔法を教わっていましたね。」


セネシア「懐かしいですね。」


セネシア「セネシア・クレイニアです。歳は52歳。ミリカも魔法学校の教え子でした。」


セネシア「……2人とも……大きくなりましたね……。」




(しみじみとホットミルクを飲むセネシア)




ミリカ「もーぉ、補佐官、会う度にそれ言うんだから! 私たちもう子供じゃないですよ! 」


ミルヴァス「……もう30になりますが。」


セネシア「何歳になっても、私にとっては子供のようなものですよ。」




【夜のルーティン教えて! 】




ミルヴァス「夜は……寝る。」


ミリカ「違うよ違うよミル。寝る前にやる決まりごとってことだよ! 」


ミルヴァス「風呂に入って、本を読んで、寝るということか? 」


ミリカ「まあそうなんだけど、もっと他にさ……。」


セネシア「食事は摂っていないのですか? 」


ミルヴァス「本に没頭して忘れることがよくありますね。」


ミリカ「ちゃんと食べないとだよ! ただでさえ痩せてるんだから! 」


ミルヴァス「同じことをあの子にも言われた。」


ミリカ「ご飯作りに行ってるって聞いたよ? ダメだよあんまり心配かけちゃ。医療部だって忙しいんだから! 」


セネシア「良いではありませんか。あの子も楽しんでいるようですし。」


ミルヴァス「ミリカは何かあるのか? 」


ミリカ「私はそうだなぁ……。ご飯食べて、お風呂入って、スキンケアと柔軟体操して、あとはノートに1日1レシピ書くようにしてるかな。」




(豆菓子を食べながら聞いているミルヴァス)




ミルヴァス「女のような生活をしてるんだな。」


ミリカ「いや女だから! 」


セネシア「言いたいことは分かりますが、表現が違いますよミルヴァス。一般的にそういう生活は「女子力が高い」と言います。」


ミルヴァス「女子力が高い。」


ミリカ「ミルったらホント相変わらずだよねー! 」




(ショートブレッドを頬張るミリカ)




セネシア「これもまた『らしさ』ですよ。」


ミリカ「補佐官は夜何してるんですか? 」


セネシア「私は主に掃除をしていますね。」


ミリカ「掃除もいいですね! 気分がスッキリしそう! (お家のかな? )」


ミルヴァス「大変……なのですね……。(残業か……。)」


セネシア「生命、色あい、活力を維持するために掃除は不可欠ですからね。1日も欠かしたことはありません。」




(優雅にチュイールをつまむセネシア)




【ヘアスタイルのこだわりは? 】




ミリカ「料理に髪が落ちるからいつも結びっぱなしだなぁ。」


セネシア「その割に艶があって綺麗な髪ですね。」


ミリカ「お風呂上がりにフロースにもらった香油をつけてますから! あと、前にニアがくれた櫛がすごく良くて、ずっと使ってるんですよ! 」


セネシア「手入れを怠らないのは感心です。」


セネシア「あなたは……もうずっとその髪型ですね。」


ミルヴァス「性に合っていますので。」


セネシア「また昔のようにしないのですか? あれはあれで似合っていましたよ? 」


ミルヴァス「いえ。私はこれでいいのです。」


ミルヴァス「セネシア補佐官もずっとお変わりありませんね。」


セネシア「子供たちを導く立場として、常にきちんとしていなければなりませんからね。」


ミリカ「補佐官が髪ほどいたところ、そういえば見たことないかも! 」


セネシア「普通ですよ。何も変わったところはありません。(ひどい癖毛ということは黙っておきましょう……。)」




【最近のびっくりニュース】




ミリカ「びっくりって言ったら……。」


ミルヴァス「……そうだな。」


セネシア「ええ……それしかありませんね……。」




(目配せし、沈黙する3人)


(手持ち無沙汰に紅茶を飲むミルヴァス、カップをいじるミリカ、じっとミルクの表面を見つめるセネシア)




ミルヴァス「アルデア……。まさかあの子が……。」


ミリカ「最初聞いた時、信じられなかったよ……。」


セネシア「そう……ですね。」


ミリカ「その後はどうなの? 」


ミルヴァス「順調に回復している。このままいけば数日中には退院だろうな。」


ミリカ「そっか。よかった……。」


セネシア「あの子はどんな子ですか? 」


ミルヴァス「少なくとも……いい子では、あると思います。」


ミリカ「そうだね。素直で明るくて……。あたしもいい子だと思った。」


セネシア「いずれ、私も話をしに行きたいものです。」




【たくさん話してくれてありがとう。】


 

【また来てね。】


 

(現れる扉)


ミリカ「あ、終わったみたい! 」


セネシア「結局、この部屋は何だったのですか? 」


ミルヴァス「分かりません……。」


セネシア「総帥にご報告しておかなければいけませんね……。」


(扉をくぐる3人)

 



本編は毎週金曜21時に公開しています! 

現在第12話まで更新中! 

Lumina Linea~エメラルドの糸使い~

https://kakuyomu.jp/works/16816700426578765312

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