第28話 二人の信繁 (2)

「血の繋がり上は、本当の父親だから、仕方ない部分もあると思うけど・・・」

「それを考えた上でプロ入りするなら問題はない。

 今までみたいに、逃げる事は出来ないよ。

 その覚悟がないのであれば、厳しい事を言うかもしれないけど、

 プロ入りはしない方が良いと思うよ」


「わかった。少し考えてみる」

「うん。きちんと考えなさい。

 特にひかりとの関係も考えると、プロ野球選手みたいな有名人になると・・・。

 僕も星華とめぐみ、両方と結婚しているから、良い事をしているとは言えない。

 日本社会では、異端だからね」


「僕がプロに行かない方が良いの?」

「そんな事はない。

 行くなら、いろいろ考えた上で行くべきだと思うから・・・」


「迷惑かけたら、ごめん」

「親に迷惑をかけるだけなら・・・」


「俺は本当の子供じゃないのに・・・」

「それは気にする必要はないよ。

 本当の子供だと思っているから・・・。

 血の繋がりはなくても・・・」


「ありがとう。

 僕は義父さんの子供で幸せだと思う。

 ひかりとは結婚できるか解らないけど、絶対に裏切る事はしない。

 それだけは、約束できると思う」

「うん。それだけで大丈夫だと思うし、そこは心配していないよ。

 お前は優しい義息子だから・・・」


-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-

この作品は、『高校生 家を買う そして同棲する・・・』の

スピンオフになります。


真田ひかり:高校1年生

 真田信繁と星華の長女。

 母親に似れば美人だったが、残念ながら父親に似る。

 それが、コンプレックス。

 義兄である田中信繁が好きだが、将来を考えて固辞していたが、つき合う事に。

 田中信繁の毎日の練習につきあう。


田中信繁:高校3年生

 清田晴彦と真田めぐみ(旧姓:田中)の長男。

 父親の血を受け継ぎ、野球選手として活躍中。

 右のサイドスローと左の158km/hを誇る本格派の両面をもつ投手。

 ひかりの事が大好きだけど、不器用なので言えなかったが、ようやく告白。

 そしてつき合う。


由香先輩:高校2年生

 田中信繁に憧れる女子高生。

 元女子野球の選手だったので、野球も上手。

 美人でおっぱいも大きく、野球部のマドンナ。

 ひかりに対して対抗心が強い。

 田中先輩に告白するも・・・。

 

真田信繁

 ひかりの実の父。

 星華と結婚後、いろいろあって元カノのめぐみと子供をつくる。

 高校時代に宝くじに当選しており、お金持ち。

 会社員をしながら、自分で会社を経営する。


真田星華

 ひかり、あいの下に二人の子供を身ごもるもうまく行かず断念。

 めぐみに子作りを託し、離婚。そして再婚。

 真田信繁の正妻的役割。


真田あい:中学2年生

 ひかりの妹。星華ににて美人。


真田めぐみ

 高校時代、浮気をして清田晴彦との間に子供ができる。その子が田中信繁。

 ひとりで育てるも、いろいろあり、真田信繁に助けられる。

 真田信繁の側室的役割。

 

真田信隆、春美、景美

 真田信繁とめぐみの子供。3つ子。


清田晴彦:元プロ野球選手

 高校生の時にめぐみとの間に田中信繁ができる。

 女ったらし。

 プロ野球では初登板で完全試合をした伝説的の投手。

 その後、12歳の子供とセックスして逮捕。

 プロ野球復帰後、大リーグへ行くも女性トラブルは絶えない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る