全6話を通して、筆者の「オールドリール愛」と「遊び心」がぎゅっと詰まった、技術と情熱のドキュメントでした。分解・整備の細やかな描写には実践的な知識と工夫が光り、単なる整備記録にとどまらず「使ってこそ道具は完成する」という哲学が感じられます。第6話で実際に使ってみたことで、整備の成果と限界、そしてリールとの“付き合い方”までもが描かれ、物語としても完成度が高まりました。懐かしさと実用の狭間でオールドリールを“遊ぶ”姿勢が、釣具好きにはたまらない魅力です。