ヘイゼル画伯について
【画家に関する資料】
【猫のクロッキー】
【1】
私がね、描きたい事はね、私の内側の全てなの。
みんな、楽しめる時に描きなさいと言うけれど、
私は苦しい時こそ描くべきと思う。
【2】
描く事は苦しい。
他人の全てに変と言われる気がする。
他人に全てをどうでもいいと言われる気がする。
【3】
だけど、描かなくては、私ではないの。
呻くように描いている瞬間に、
私は生きている、それを感じられるから。
【12号の手記2】
【1】
今日、画家だという人が所長を訪ねてきた。
なぜ、彼女はあそこまでして描きたいのだろう。
世界に残したいのだろうか、
周りと共有したいのだろうか、
わたしには、わからない。
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