月に頼るな

人の人生を月に問う

欠けては無くなり

白と青と色を問う

見た人の自由だと


月に愛や恋を問う

儚さ脆さとりどりに

伝える詩は溢れんばかり


浮かぶ情景

情事のあとに

温い身体と汗が伝う

夜の二時間が駆け抜けて

月は卵巣、星卵子

流れる流星、精子とて

駆け抜け時間の月と影


誰も問わない

空 見ない

箱の中の害虫は

泣いては鳴いてノイズが走る

明日になると月は見えず

誰かに問うも罵詈雑言


教えて欲しい、月のこと

手を握ってはくれないか

天体観測の名残雪

中途半端の審美眼

暗闇誰だ この人誰だ

プラネタリウムの映画観て

お一人様が一番いい


貴方に恋して月に問う

月は愛を囁いて

嘘にまみれて どこにもゆけず

灰色世界の奥底に

やっぱり世界を問うならば

先に貴方に問うべきだ


「愛しているか」と問うべきだった

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