書籍版第二巻のおはなし。
◆ 序章~第一章:辺境砦への旅路
王都を脱出したトーア、ニッカ、グラッサの三人は、辺境砦を目指して旅を続けていた。
道中、馬車の故障で街道脇での野営を余儀なくされる。
夜、フォルドウルフの群れに襲撃されるが、トーアの的確な指揮と魔法によるサポートを受けながら、グラッサも恐怖を乗り越えて奮戦。
二人で協力して狼の群れを撃退し、グラッサは冒険者としての確かな成長を見せる。
◆ 第二章:ロッホでの事件と新たな仲間
交易都市ロッホに到着した一行。
トーアが宿で休息している間に、ニッカとグラッサは市場へ買い物に出かけることを計画するが、見知らぬ少年チェキに買い物を代行してもらうことに。
しかし、夕方になってもチェキは戻らず、心配したトーアたちは彼を探しに市場へ向かう。
市場の商人から、チェキがドワーフ製の腕輪を購入したこと、そして彼を怪しい三人組のドワーフが後をつけていたという情報を得る。
路地裏でチェキの物と思われる帽子を発見した直後、グラッサが市場で購入した腕輪(チェキが買ったものと対になる「誓約の腕輪」)の力に目覚める。
彼女は腕輪を通じて、チェキが遠く離れたクドゥ村で危機に瀕していることを感知する。トーアは犯人がドワーフの秘密地下通路「モグラの横穴」を利用したと推理。
一行はロッホの街に隠された横穴の入口を発見し、チェキを救出するため、魔導トロッコ(人力)で追跡を開始する。
◆ 第三章~第四章:獣人の森とドワーフ王国へ
クドゥ村近くの横穴出口に到着するも、チェキの気配はさらに遠ざかっていた。
夜間の森探索は危険と判断し、夜明けを待って「獣の森」へ足を踏み入れる。トーアが地下の横穴を探るため「反響振動」の魔法を使うが、その魔力を不審に思った獣人族の戦士ヴェッツオ(1巻で妹レンツィアを救われた恩がある)とその仲間たちに襲撃される。トーアは彼らが「人攫い」と勘違いしていることを見抜き、機転を利かせて戦闘を回避。尋問の結果、獣人たちも同胞が何者か(ドワーフの可能性も浮上)に攫われている事件を追っていることが判明し、誤解が解ける。
ニッカが、王都で救った奴隷の中にヴェッツオの妹レンツィアがいたことを思い出し伝えると、ヴェッツオはトーアたちへの恩義と共通の目的のため、全面協力を決意。
彼の案内で、古代の世界樹の残骸に隠された次の横穴駅を発見する。
トロッコがないため、ヴェッツオが驚異的な脚力で自作トロッコを牽引し、ドワーフ王国へと向かう。
道中、ドワーフに怪しまれないよう、ニッカとグラッサは獣耳カチューシャで変装。
ドワーフ王国に到着するも、折悪しくエルフ密入国の騒動の最中であり、トーアたちはエルフの協力者と誤解され、ドワーフ兵に捕縛されてしまう。
◆ 第五章~第六章:ドワーフ王国の闇と真実
牢獄に投獄されたトーアたち。
トーアは無詠唱魔法で容易に脱獄し、ニッカ、グラッサ、ヴェッツオを解放する。
牢番の主任ダモガンを捕らえ尋問すると、チェキがエルフであると判明し、国王臨席の裁判にかけられること、そしてトーアたちがその協力者と疑われていることがわかる。
ダモガンは自身の保身のためか協力を申し出、トーアたちは彼の(偽りの)手引きでチェキの裁判が開かれる法廷へと向かう。
法廷では、次期国王候補である有力議員ルチマダが、自身が作った「誓約の腕輪」が盗まれ、それをエルフであるチェキが所持していたこと、そしてトーアたちがチェキを手引きしてドワーフ王国に潜入させたと主張。
エルフへの強い憎悪を持つドワーフたちは、ルチマダの言葉を鵜呑みにする。
トーアは、チェキが声を出せない魔道具を付けられ反論できないことに気づき、裁判が茶番であることを見抜く。
グラッサが激昂したのを機に、トーアはグレンガ国王を人質に取り、場を制圧。
王への尋問とチェキ自身の告白により、チェキがかつて滅んだエルドワ自治区の王女ラチェッキであり、「
さらに、ルチマダこそがエルドワ自治区崩壊とチェキの両親暗殺の黒幕であり、その正体が魔族(始祖級ヴァンパイア)であることが暴かれる。
正体を現したルチマダは法廷を封鎖し、ドワーフとエルフへの復讐、そして邪魔者であるチェキの抹殺を宣言する。
◆ 終章:決戦と新たな謎
トーアは仲間たちと法廷にいるドワーフたちを守るため、ルチマダとの一対一の決闘を決意。
二人だけの特殊な異空間「混在空間」へと移動する。
始祖級ヴァンパイアであるルチマダの圧倒的な力と、魔法を打ち消す能力に苦戦を強いられるトーア。
しかし、辺境砦で培った知略と多彩な魔法、戦闘技術、そしてグラッサに複製してもらった魔力強化の指輪の力(一時的な魔力増強)を駆使し、機転を利かせた奇襲攻撃でルチマダの心臓を聖なる杭(木の杭)で貫き、辛くも勝利を収める。
ルチマダは死の間際に「エルドワ自治区は自分の村(魔族の村)の犠牲の上に作られた幻想」という謎の言葉を残し絶命する。
トーアはチェキの鑑定能力を借り、ドワーフ王国に潜んでいたルチマダ配下の魔族たちを捕縛。
事件は一応の解決を見るが、ルチマダの最後の言葉と、ドワーフとエルフの根深い対立の歴史に、トーアは新たな謎と世界の複雑さを感じ取るのだった。
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