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春を紡ぐ

春を紡ぐ

御宮ゆう

おすすめレビュー

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★★★
★77
28人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 北溜
    125件の
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    ★★★ Excellent!!!

    〝普通〟が示す、大人になった兄弟の距離感

    子供の頃、得てして兄の存在のあり方は、歳の差を誇示する傲慢さと、弟を守るという使命感とがない交ぜになった、不思議でどこか微笑ましい、無邪気さを携えている。

    大人になると悲しいかな、その微笑ましさや無邪気さは、照れ臭さというもどかしい感情の向こう側に、姿を眩ませてしまう。

    でも、本質は変わらない。

    兄と弟。
    ふとしたきっかけで二人きりになれた瞬間の、〝普通〟という言葉を中心に展開されるダイアログの中で、その本質は、顔を覗かせる。

    この物語の中には、そんな兄弟の、もどかしくも尊い距離感が詰まっている。

    • 2021年11月28日 10:30