オンライン戦争…8

「これはSだな」


そうMiReiさんが呟く。

俺もその呟きに同意するように首を縦に振った。

って頷いても気づかれないんですけどね!


「こっち三人襲撃来た!多分S!」


切羽詰まったような声が聞こえてくる。

その声に反応するようにキャラクターを操作すると、MiReiさんから「待って」と声をかけられる。


《え?Sいくんじゃないんですか?》


焦ってしまいひらがなのままコメントしてしまう。


「いや。Sには一人でいく」


え!じゃあ俺は!?


「アンタはここで待機」


待機!?

え?これって所謂戦力外通告ですか!?まじで!?


「あと二人がNに攻めてくる可能性がある。そのときにいち早く索敵して報告するのがアンタの役目」


淡々というMiReiさんは俺に説明する。

俺はその言葉に半分納得、半分不貞腐れてNに残った。


「さてさてスキル奴隷でもしますか」


MiReiさんがSに向かって少したった頃、三回目のスキル発動。

もう見慣れた青色の画面。

まあ、どうせ今回も”0”だろうよ。

そう思いながら数字を確認するとそこには”2”の文字が。


「え、え、ええええ!?」


俺は焦りながらもチャットを打つ。


《n二人いまし》


誤字ってるけど気にしてはいられない。

今敵の傍には俺しかいない。

つまり俺がやらなきゃ負ける…!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る