あなたの相談室
こんにちは、カウンセラーです
みんなが不安な時に役に立とうとする人です
授業に出たくなくてサボった日がある
サボり場所は、いつも特別室があって
どのクラスも使ってないところ
部屋には入れないから廊下に座って
冬は、尻が痛くて仕方がなかった
それを見つけられたことがある
学校の先生ではなくてカウンセラーっていう人
常勤っていうのじゃなくて
曜日が決まっている人で、別に探しにきた訳じゃなく
特別棟に入っていく姿を見たから
追いかけてきたって言った
その人は、隣に座って「空気がすんでるねえ」と言う
よくわからないから「そうですか」と声を絞り出した
先生に告げ口されるんじゃないかって怖かったから
カウンセラーさんは「ここじゃなくて、うちの部屋にくる?」と言ったけど
ちょっと怖くなって首を振った
「一階の保健室の隣だから、曜日があったら、おいで」
そう言ってカウンセラーさんは帰って行った
また授業をサボった時、思い出して部屋に行ってみた
すごく緊張したけど、カウンセラーさんは笑っていたし
ずっと話せていられた。真剣に話を聞いてくれた
だから、少しずつ授業に出た
カウンセラーさんは褒めなかったけど
「将来に一歩前進だねえ」と言っていた
よく、わからないことも喋っていたけれど
そんなことはどうでもよくて、あの部屋が好きだったと思う
授業に出ると色んな事を知れた
好きなものも増えた。理解した。卒業式の日にありがとうを伝えに行ったら
「そういう職業だから。でも一歩前進したね」
笑った顔を今も思い出せる
ねえ、昔話した職業についてます。カウンセラーさんは今、どうしてますか
今日も誰かと話してますか、いつか再会できますか
まだ、あの部屋はありますか
学校にはいないけど、今も話をするのが好きですよ
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