孤独な老人が、愛読する『武蔵野』の世界を通して誰かとつながる瞬間を描いた物語として、とても美しく書かれています。
静かな幻想が日常に溶けその結末は、寂しさよりも、「よかったね」とそっと呟きたくなる温かさがあります。
雑木林での国木田独歩との出会いは、まるで夢の中の散歩のようで、読んでいるこちらまで呼吸がゆっくりになるような心地よさがありました。
老人が久しぶりに“誰かと話す”喜びを取り戻していく描写は、柔らかい光が差し込むようで、とても優しい。
孤独・文学・救済 というテーマを、穏やかな筆致でまとめた秀作だと感じました。
是非、ご覧ください。
おススメです!