第27話 選挙
時々通る道にあった食堂
数年前に閉店した
にぎわっていた食堂だった
とてもいいご夫婦が経営されていた
その食堂に、窓を壊して夜中侵入したつーくん
精神疾患があることを知った食堂の店主さんと奥さんが
「おおごとにしないで欲しい」と言っていたと
つーくんは入院した
数年入院して、家族と相談して退院
退院からまもなく、またあの食堂に夜中に侵入
2回目も同様に「おおごとにしないで」との店主さんと奥さん
なんて心が広いご夫婦なんだろうと心から思った
親ではないが、ありがとうと食堂の前を通るたびに心で感謝した
つーくんは再入院
たぶん、退院はもうない
食堂に入って何したのか?とつーくんが信頼する男性スタッフが聞いた
「ご飯あったから食べた。おいしかった。お腹すいてたから。」
笑って話し、悪いことをしたという認識はない様子だったと男性スタッフ
してはいけないことがあると話したが、それを理解しどう行動が変わるか
入院生活をどう送るか見守ることになった
家族との折り合いがあまりよくないつーくん
自宅で食事をもらえず、食べ物がある所へ行って起きたことだった
心の病気を持つ子が育つ環境
つーくん一人だけの問題ではない
2回目の侵入は防ぐことができた
退院許可しなければという思いが主治医にはあった
国の方針は在宅へ帰ろう
それに従った中でのことだった
在宅へ
言うのは簡単
受け入れ先の環境を整えることがまず先決
さぁ、環境を整えるってどうしたらいいか政治家さんと話したい
選挙があるといつもつーくんを思い出す
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