第10話

 何度もパンツを拾っては履き直すが、その途端、パンツは地面に落ちてしまう。



「キャァァーーッ✨😫✨✨」

 不意に、駅から帰宅途中のOLらしき若い女性が悲鳴を上げた。

 ボクを変質者だと勘違いしたのだろう。



「えェ……、いやいや、違うんです!!」

 ボクは下半身むき出しのまま両手で股間を隠し、その女性を追いかけようとした。



「キャァーーッ!! 変態ィィ〜ーー!!」

 脇目も振らず、いち目散もくさんにOLは逃げていく。


 このまま警察へ通報されれば、間違いなくボクは痴漢扱いだろう。



「わあァ……😫💦 助けて下さい!!

 ジル様ァァーー……!!」

 堪らずボクは、土下座して謝った。


『ホォッホホホ……✨😜✨ どうなの!!

 トロロー!! もう二度とパンツの履けない身体にして上げようかしら!!』

 


「えッえええェ〜ーーーー……😱💦」

 なんてヒドい美少女なんだ。


 やっぱりこの美少女は死神に違いない。









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