《第一幕》★異なる世界と星魔術の幻想曲☆ギルドごと別の世界に転移したのでギルドメンバーとしばらくここで冒険する〜
みけ猫 ミイミ
異世界へとギルド旅立つ
最強ギルド転移する
ここはグラムリバーズという世界。
この世界の南東にダイアス大陸があり、遥か東北東にラーバスという国がある。
そのラーバス国の北東にリムダルという街があり、そこには名だたるギルドが存在している。
魔法を得意とする『ウィッチーズプレアー』
頭脳にすぐれた者が集う『サイレントユニコーン』
魔法を使わず武力のみで依頼をこなす『デビルズアンガー』
それら全てを兼ねそなえ、尚かつ星魔術をつかう者がいる『エターナルプラネット』
これらがこの街の4強である。
そして、その中でも『エターナルプラネット』は最強と言われているギルドだ。
因みに、他の街にも強豪ギルドは存在する。
ここは、リムダルの街の北西に位置する、ギルド『エターナルプラネット』の敷地内。
その建物の周りには、あらゆる草花や木々が生い茂っている。
建物の中にはギルドマスターとギルドメンバーがいる。
そしてそこに1人の男が、勢いよくバンっと扉を開け入ってきた。
「おい!みんな聞いてくれ。依頼主から、スゲー綺麗な石をもらった」
そう、この男がこの物語の主人公セイマ・ノヴァイ、17歳で、身長は183センチ。
負けず嫌いで深追いし周りに心配をかける事が多い。
持ちまえの明るさで、すぐに誰とでも仲良くなれる。だが、お人好しでよく騙されることが多い。
見ためは性格とはちがい、やさしい顔だちをしており、夜空に光りかがやく星々のような紺色の瞳をしている。
そして、毛先が金色のグラデーションカラーで緋色の髪、癖毛でまとまりがなく、耳をおおう程にながい。
するとセイマの声を聞きつけ、ギルド内はざわつき、カウンターの奥から綺麗な女性があらわれた。
「セイマ。今回はやけに帰りがおそかったじゃない」
この女性はこのギルドのマスターで、名前はマナセリア・ジョゼル、25歳。
ピンクの長い髪で綺麗でやさしそうな顔だち。そして胸が大きく、いつも半端なく肌を露出している。
そして、かなりの美人で色気があり、ギルドメンバーの中にはマスターめあての者もいる。
かなり頭がよく策士であり、魔道士としてもギルマスとしても、超一流と言っても間違いないだろう。
マナセリアがカウンターの前に立つと、セイマは急ぎ向かった。
かたやギルドの隅っこでは、お団子ツインで水色の髪の女性が、1人ぽつんと窓際のイスに座り、無表情のままセイマに視線を向けていた。
「……」
(セイマ、よかったぁ。無事に帰ってきてくれて)
この女性はこの物語のヒロインで、スタナシア・ミィフェ、17歳である。
すごく可愛いのだが、無表情で口数が少なく、いつも冷静で冷たく感じることが多い。
他の者には心を開くことはないが、ある事がきっかけでセイマにだけ心をひらいている。
そして変な物に興味をしめし、周りが引いてしまう時が多い。そんな変わり者の一面をもっている。
カウンターの前にくるとセイマは、ニヤニヤしながらマナセリアをみた。
「マスター!ただいま帰りました」
「セイマおかえり。相変わらず声が大きいわね。それでどうだったの?」
「それなんだけど……」
セイマはマナセリアに、依頼先で何があったのかを説明した。
「なるほどねぇ。依頼の内容と報酬があわなかったうえ。その洞窟にいたストーンドラゴンと遭遇してしまった」
マナセリアは一呼吸おきセイマをみると、
「それで、そのドラゴンを討伐したはいいけど大怪我をし、3日も動けずにカラリスの街の町長の屋敷で、おねんねしてたってわけかぁ」
そうマナセリアに言われセイマは苦笑した。
「あっ!そうだった。とりあえず報酬の500ギルと……」
セイマは、報酬金の他にもらった虹色にかがやく石のことを話した後、マナセリアの目のまえに小さなケースをおいた。
マナセリアは、どうせなら虹色にかがやく石を、ギルドのみんなと一緒にみようと言いだした。
数分が経ち、セイマ達はギルドの真ん中のテーブルをかこんだ。そしてスタナシアは、その様子をセイマの後ろで、じーっと観察していた。
セイマは、小さなケースを開け、その中から虹色にかがやく石をそっと取りだした。
そして、あらかじめテーブルの上においておいた紫の布の上に、虹色にかがやく石をおきみせた。
すると、スタナシアが持つ紫の石のペンダントと虹色に輝く石が共鳴し合いひかりを放った。
そのひかりはギルド全体をおおい、それと同時に建物が揺れだした。
「いったい何が起きたんだ!?」
セイマはスタナシアを、テーブルの下にもぐらせると、庇うようにおおい被さった。
「これは尋常ではないマナの流れ……これはまずいわ。みんなぁ!どこかにつかまるか。なんとかこの場をしのいでね!」
マナセリアはテーブルにしがみつき揺れをしのいでいた。
(なんで私のペンダントが?)
セイマに守られながらスタナシアは、何で自分のペンダントがひかり、建物が揺れだしたのか考えていた。
そして各々が思考をめぐらせながら対処していた。
その揺れは徐々に激しくなり外では風が吹きあれ、セイマ達はあらゆる手段をつかいその場をしのいでいる。
その時、外では磁気嵐がおきており、ギルドの建物ごと巻きこまれていた。
そして、揺れと風がやみ、セイマとスタナシアは窓のそばまで行くと外をみた。
「これって!?いったいどうなってるんだ!」
「……草原だ」
そうそこには、辺り一面に見た事もないような草原が広がっていたのだ。
そして、その光景をみてセイマは驚き、スタナシアは無表情のまま眺めていた。
そしてセイマ達は外にでてみた。
「なるほどねぇ。見たこともない景色に空。私の予想が正しければここは……」
マナセリアは今のこの状況を半ば確信していた。
そしてセイマ達は、ギルドの建物の周辺を調べて歩くことにした。
だが現状では、ここがどこなのか、何が起きたのか分からなかった。
セイマ達は、ギルドの建物の中に入り、この事について話しあうことにした。
そして、ここからセイマ達の物語の幕が開ける。
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