見事としか言いようのない傑作

ジャンルがラブコメとなってますが主となるのはサスペンスミステリーに近いです。
自分も読み始めはラブコメ期待で読み始めました。
実際は中々ラブコメが始まりません。

が、

しかし、

そんなことがどうでもよくなるぐらい物語の中に引き込まれます
主人公は祖母の教えに従い、幼少期から周りに悩んでる友達がいたら手を差し伸べるような優しい子でした。

父親の影響で子供の時から他分野で超ハイスペック能力を誇っていてその解決方法も子供とは思えない方法で解決に導く、まるで正義の味方のように。

が中学であらぬ濡れ衣を着せられすべてを失うことに。
彼の周りの友達やヒロインも離れていき一人に。

完全に心を失った主人公は高校では一転、血の通わない冷徹な人間へと変貌。
中学時代で派手に目立ち、目を付けられた教訓で高校ではその規格外の能力を隠して過ごす日々。

その高校で小中や高校でヒロインたちと再会、または出会いを果たすのだが、彼女たちとは中学時代の面影を完全に隠して過ごしてるために全く気付かれてない。
ただ平穏に目立たず、自分の能力を表に出さず学園生活を過ごすが、その高校でも中学時代の呪いはそれを許そうとせず主人公の高校生活にも纏わりついてきて…。
復讐のために中学時代以上の、全く隙のなくなった誰も太刀打ちできない超スペックを徐々に開放し始める主人公。

はたして主人公は過去の亡霊に打ち勝てるのか。
息詰まるような駆け引き、頭脳戦。
そんな中でヒロインたちとのラブコメが後半で少しだけ散りばめられる、そんな作品です。

初めに触れてる通りラブコメ大好きなので当然それ目当てで読み始めましたが、ラブコメが中々始まらなくても全くそれが気にならなくなるぐらい展開自体に引き込まれます。

本来自分は飽き性で、作品を読むにつれ無駄な描写を徐々に事前に把握して捨て目でもって通過してしまう癖があるのですが、この作品は一門一句読み切れました。
伏線のばらまき方、その回収方法を展開に見事におり交ぜてて本当に素人さんの作品かと何度も疑うほどレベルの高い作品でした。
なぜ書籍化されてないのか全く意味不明です。

超おすすめ作品です。

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