皇女と奴隷、天と地ほどの身分差がある少女と青年が出会った時、運命の歯車は回り永遠の終わりの始まりがはじまる。
物語の主役は二人。聡明な頭脳と高潔な心を持つ第六皇女ミレニアと、ミレニアの専属護衛となる元奴隷のルロシーク(通称ロロ)
皇女のミレニアは、ロロと出会う以前は女帝になる夢を抱いているような子どもらしくない子どもでした。
父である皇帝に、その聡明さから「お前が男であれば……」と言われ、聡明さと父帝の溺愛が災いして、数多いる兄姉達からは嫌悪される存在。皇城で頼りになるのは父帝と信頼できる従者だけのミレニアは、孤独な皇女です。
皇女という身分柄、結婚観は冷めているけれど、でも少女ゆえの、甘い恋への憧れは捨て切れない。
ミレニアに買われて奴隷から皇女の専属護衛になったロロは、ミレニアを唯一無二の主として忠誠を誓い、この世のあらゆるものからミレニアだけを守り、ミレニアだけが大切で、ロロの世界はミレニアを中心に回っている、周囲もドン引きする過保護な男になってしまいます。
(ええ、ほんとドン引き苦笑い必須な隷属男。ミレニア絶対守るマン。)
愛に飢えて、恋に恋する孤独なお姫様と、姫の傍を片時も離れず、どんな災厄からも守ると誓った青年護衛の関係は最初から主従関係を越えています。
これは少女と青年が互いにとってのたったひとつの「宝物」を守り抜き、待ち受ける絶望の未来を変えるまでの長い永い戦いの物語。