ひとつ、またひとつと、カウントダウンされていくのが怖いですね。 ただ、それ以上に 萩原稀有さんの素晴らしいところは、「描写力」なのだと感じました。 文芸同好会に所属されてるとのことで、やはり読んだり書いたりしてきた量が違うのだろうなと肌で感じました。 あれほどまでに狂気を感じさせる言葉遣い、私にはとてもではないですが真似できません。 話は変わりますが、同じ高校生だと知って仰天しました。恐ろしい筆力ですね。私にとってはそこが一番のホラーでした。 ……お後がよろしいようで。
見方によれば、複雑怪奇な怪談話のワンシーンに。あるいは、単純明快な百物語のワンシーンに。作品の解釈は分かれると思います。ある人は狂気を覚え、ある人は理解を示すでしょう。この形容し難い不定型を捉えるか、もしくは敢えて不定型のままにするか。この物語に何を見、何を得、何を思うか。そして、その最奥に何を見出すか。それらは全て、この作品を読んだ貴方次第です。