第31話 隠し事

夕食の時間の知らせに

「はーい」と答えて準備を始めた。

その時オレは1つ思いついてしまった。


今朝破いてしまったシャツを2枚とパンツを1枚を

部屋の隅にあったツボに隠していたのだが

それらの衣類を隠蔽の能力を使って消した。


隠蔽って便利


一つ問題が解決しホッとしながら部屋を出る。


そこにはエリーが待っていて


「エリーお待たせ」

といつものように声をかけて夕食に向かう


エリーはオレの後ろから声をかけてきた


「ダイ様、お召し物の数が減っていたのですが

何かに使われているのでしょうか?」


「え?なんのこと?」

オレの顔は引きつっていただろう


「すみません、明日のお支度のご用意をしていたところ

シャツが2枚、下着が1枚足りないのです。」


「え、数を全部数えているの?」


「もちろんでございます。数もそうですが、

ご成長に合わせて袖や丈の調節もさせて頂いております。」


「へ、へーそうなのかーいつもありがとうエリー

でもわからないなー」


「そうでございますか、申し訳ございません・・・

ダイ様のお召し物の管理も私の役目でございますので

私の責任でございます。」


「いや、いいよエリー」


「そうはいきません、ダイ様のお召し物は立派な資産です。」


「資産!そんなに?」


「はい、ダイ様が着ていたというだけで

私にとっては金貨よりも価値がございます。」


「ええーごめん・・・エリー、オレも探してみるよ」


「申し訳ございません。」


とても罪悪感が増してしまった。

何か考えておかなきゃ・・・



夕食の席に着くと

ランシェがテーブルの近くで待機していた。


そして全員が席に着くと

ランシェが料理の紹介をしてくれた。


一通りのメニューを紹介すると


「最後に1つこの生野菜の味付けに使用しております

ソースはダイ様が考案されたものでございます。

その名もマヨネーズ。こちらは味もさることながら

発想の豊かさにとても驚かされました。

是非皆様にもお召し上がりいただきたく

本日の夕食に出させていただきました。」


バルシュは驚き

「ダイ、それは本当か」


「はい・・・どの本だったかは覚えておりませんが

以前読んだ本にそのような食べ方が記載されてましたので」



「そうか、では食べてみよう・・・」



全員「「「「おいしい」」」」


バルシュ「うまいなこれは」


メリッサ「本当ね、濃厚なのにさっぱりとした味」


フレット バクバク むしゃむしゃ


ジョージ「これなら嫌いな野菜もいくらでも食べられるよ!」


オレ 「作り方を提案しただけです、

こんなにおいしくなったのはランシェさんが

改良してくれてこんなにおいしくなったのです」




「これは、材料はすぐに手に入るものなのか?」

バルシュはランシェに確認をする



「はい、一般的な食材ばかりです。」



「作り方は特殊なのか?」



「いえ、順番に食材を入れて混ぜ合わせるだけでございます」



「そうか・・・これは化けるかもしれん」

バルシュは何かを思いついたようだった。

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