彼女の僕による恋愛のための話
桜山霊真
第1話
「僕は君が好きだった」
もし、恋愛の最初と最後を経験するんだったら
僕はこの言葉を一言目にいうだろう。
特に何の特徴も無く、ただ皆に幸せになって欲しいと願うだけの人生に、
とても綺麗な色を加えてくれた人に贈るにはぴったりだと思う。
そして次の言葉は決まってこう言う。
「君と出会って世界に色がついたようだった」
勿論、キザなのは分かっている。
でも、使い回されたテンプレと言うことは
みんなこれを言えば成功すると言うことだ。
・・・えっ? そんなことはないって?
まぁ、今重要なのはそこじゃない。
とまぁ、ここまでグダグダ言ってきたが、
自分は告白もお別れも経験はない。
そんな恋とか愛とか
全く関わらなかった日々に訪れた一つの奇跡の話
親に言われて進学校に受験し、合格。
しかしそこで勉学もせずにテストで最低点叩き出して、
成績はビリ、不得意科目はからっきし。
先生から「学校開校以来の問題児」と言われ、
有名校で大学までの階段を踏み外し、
途中で「卒業」と言う名の退学を言い渡され、
何とか頑張ってそれなりの高校へ通ってはや半年。
取り敢えず平凡に目立たぬ毎日を過ごし、
それでも中学三年間で培った上流階級の品性をうまく活かし、
成績は学年TOP20には入るように勉強し、
先生に覚えてもらえるよう頑張っている日々。
親には文句を言われ、そのほとんど全てを規制され
自由にできるのは学校の時のみ・・・
趣味のプラモは奪われて、本は規制され
スマホも渡されず、毎日お小言を言われ続ける。
そんな、籠の中で飼い慣らされた小鳥みたいに
家では自由に出来ず、外に出ても
そんな生活に段々と順応してきたある夏の日にそれは訪れた。
例えるなら 一粒の雪。
手に収めてもすぐ溶けそうな儚さを持つ。
例えるなら 一個の電球
自身の意志で周りを明るく照らす
そんな明るさを持つ
例えるなら 一両の電車
自分をどこまでも連れていってくれそうな
そんな力強さと側にいる心地よさを持つ
例えるなら 一羽の蝶
どこまでも自由に飛ばしたいけど
標本にして、皆に自慢するでもなく 一人で鑑賞したくなる可愛さを持つ。
そんな娘が転校生として自分のクラスにやってきた。
名前は『三宮 舞』
彼女との話が幕を開ける
彼女の僕による恋愛のための話 桜山霊真 @shimizu-tametomo
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