2016年の旅のエッセイ。長野県の「おやき」だけしか食べないで旅行するという内容です。ただ各地のおやきを食べるのではなく、そこには「ひとつのおやき具材は1回だけ」という縛りを課します。他にも補完するルールを設けられてますがここでは割愛。数日もの間、おやきだけで過ごすために、筆者は戦略を練ります。おやきへの愛情、理解が、まさに適切な選択をしていくようにみえます。しかし、旅にトラブルはつきものです。旅の中でふれあう人のやさしさに触れ、たいへんありがたいはずのそのことが、筆者の戦略を狂わせるのです。飾りのない文章で紡がれる旅行記、そこにある数十種ものおやきとの出会い、旅の終わりによくがんばったね、という気持ちになれます。ぜひ読んでみてください。