Arthur3 新たな自分へへの応援コメント
自主企画【批評・感想の送り合い】から失礼し、取り敢えずここまで読ませていただきました。
人物のやりとりの中で、如何にカーストが物を言う社会なのか伝わりました。
説明じみたセリフを、もう少しさり気なく改善できればより良くなると思います。
ですが、中山や校長と言った明確な立場が無いモブキャラが急に差し込まれて来る事が多く、誰が喋っているかはおろか、その場に何人居るのかすらよく分かりません。
また、三人称の地の文に主人公の意見が反映されている部分も散見されます。
青コートの男の登場もあまりに唐突で、興味よりも困惑が勝ってしまい、読み続けたいとは思えませんでした。
作者からの返信
幸さん。アドバイスありがとうございます。編集していきたいと思います。
Arthur7 レインとカリーヌへの応援コメント
今回の添削箇所は下記URLをご参照くださいませ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054935323691/episodes/16817330655040101243
他の方のご指摘ですが、学園の外に関する情報がないので、時代背景がたとえ異世界ファンタジーでも同じ文で成立していまう、というのが大きいかなと思います。
「アーサーブリッジ」だったり「固定電話」だったりでかすかに「現代かな」とわかりますが。
とくに現代日本を中心にしている割には、日本名の登場人物が少ないというのもありますね。
それが「アーサー」という人工島だけの話になっているので、「現代感がない」と思われる一因だと考えます。
今回の添削は以上で終了ですね。
「カクヨムコン8」「KAC2023」「電撃大賞」とコンテストに応募していて添削が後れてしまいました。申し訳ございません。
Arthur6 行方不明事件への応援コメント
今回の添削箇所は下記URLをご参照くださいませ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054935323691/episodes/16817330653304355317
文章がぎこちないので、よく読み、よく書き写して、理想とする文体を手に入れましょう。
ランキング上位にいるのは、皆文章がうまいからというわけではないのですが、アイデアの見せ方なども学べますので、ランキング上位はよく読むと力になりますよ。
Arthur5 プラチナの教育への応援コメント
今回の添削箇所は下記URLをご参照くださいませ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054935323691/episodes/16817330653223683542
短編執筆とともに、陰でランキング上位の書き写しをして文体を吸収してみてくださいませ。
もう少し構文がなんとかなるはずですよ。
Arthur4 プラチナランクの朝への応援コメント
今回の添削箇所は下記URLをご参照くださいませ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054935323691/episodes/16817330653076045614
ところどころで前作の人物名が使われているようなので、人物名をチェックしてくださいませ。
「変身」による「成り上がり」ものですよね。
どのくらいの環境の変化なのかなかなか見えてきませんが、中山くんの記憶はいっさい残っていないとしても、カリーヌとの一夜はどんな理屈で成立しているのだろうか、という疑問もありますね。
このあたりは連載が進めばわかるのかな?
Arthur3 新たな自分へへの応援コメント
今回の添削箇所は下記URLをご参照くださいませ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054935323691/episodes/16817330653001841393
「三人称視点」は「語り手視点」です。
それを念頭に置いてみましょう。
Arthur1 学園都市アーサーへの応援コメント
今回の添削箇所は下記URLをご参照くださいませ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054935323691/episodes/16817330651748219474
なぜ奴隷扱いされるのにアーサーに通わなければならないのか。
その説明が欲しいところです。
今のままなら「じゃあ転校すればいいじゃない」としか思われないので、なにがしか理由をつけましょう。
Arthur7 レインとカリーヌへの応援コメント
読みあい企画よりここまで読ませていただきました。
主人公が別人?になるという斬新な設定から、今後の展開に期待が持てるお話です。
ただ、現代が舞台となっているのに、あまり現代感がいまのところない点が少し気になりました。
作者からの返信
なるほど、現代感がないですか、どういったところが無いのか、近況ノートにて詳しく教えてください。
Arthur1 学園都市アーサーへの応援コメント
読みあい企画から失礼します。
主人公の立場が明瞭に分かる1話ですね。
Arthur1 学園都市アーサーへの応援コメント
なかなか辛い境遇にあるようで。ここから成り上がるのですかな。
編集済
Arthur1 学園都市アーサーへの応援コメント
ウゴクヨミヒルです。企画へのご参加ありがとうございます。
割烹のコメントに申請がありましたので、構成評価をつけさせていただきます。
https://kakuyomu.jp/users/ugokuyomihiru/news/16818792437886435843
書籍化を狙っているなら、構成評価は早い方がいいですね。
第2回1番バッターとさせていただきます。
違和感がぬぐえないとのこと、そのへん特に気にしながら読んでみますね!
>南西にある平民寮のオンボロの一室にて、
から
> 中山は、学園長と教師の満足気な顔を見て、血が出るぐらい手を強く握った。
まで読みました。ちょうどArthur1全部です。
### 通読中に気になったこと ###
>南西にある平民寮のオンボロの一室にて、物理の勉強に励む学園のジャージを着た十六の少年、中山隆がいた。五キロ四方の面積を持つ人工島兼学園都市アーサーにて憧れの騎士になるべく、四年間の鍛錬と勉強を行う。
いきなりですが、詰め込みすぎかと・・・。
本作で構成評価は八作目ですが、今日までに読んだプロアマ素人、全ての小説を振り返っても、ここまで情報量の詰め込まれた文章はすぐには出てこないくらい違和感を覚えます。
すごく丁寧に書かれています。それはわかるんですが、美味しいお寿司をいきなり口いっぱいに詰め込まれた感じ(笑)
現実にあって、誰でも知ってる情報のことならまだしも、この作品で初めて知る世界のことですから、読者は一つ一つの整理に追われてしまいます。いや、こういうジャンルだとこれくらいがセオリーなんですか? だとしてもこの短い内容にこれだけ詰め込むのは読中感の面からみて疑問です。
あと、文章の並べ方にもポジティブな視点が見つけられないので、しょっぱなですが、ここを重点にお話ししますね。
もちろん原文は尊重しますので、見せ方を工夫した観点をぜひご検討ください。
このように複数の場面が「平穏のまま」流れるように変わる場合は、小→中→大、大→中→小、下→中→上、右→中→左(→で、最後にそれ以外)のように、最初に向けた方向から、認識の流れの向きを変えなくても良いようにすると、読者フレンドリーです。既存の小説でも構造的に見ると、そういう伝え方を採用している描写が多いです。
大→中→小の場合はこうなります。
・(一番大きい)五キロ四方の面積を持つ人工島兼学園都市アーサーにて
・(中くらいに大きい)南西にある平民寮のオンボロの一室にて
・(一番小さい)物理の勉強に励む学園のジャージを着た十六の少年、中山隆がいた。
・(それ以外の情報)憧れの騎士になるべく、四年間の鍛錬と勉強を行う。
その流れで文章の並び方をかえると、こんな感じです。
『学園都市アーサー——、五キロ四方の面積を持つ人工島。その南西にある平民寮のオンボロの一室にて、物理の勉強に励む学園のジャージを着た十六の少年、中山隆がいた。彼は憧れの騎士になるべく、四年間の鍛錬と勉強を行うのだ。』
この順なら、物語の世界が空から始まり、だんだんとフォーカスの焦点が主人公の一点に向かっていきます。このほうが振り回された感じがせず、物語を豊かにイメージする余裕が持ちやすいです。逆に荒れた場面では、あっちこっちと首をふらせた方が雰囲気と調和しますね。
次に情報量です。
連体修飾語は読者に意識してほしい対象のサインでもあり、逆につけすぎると読中感の焦点が定まらなくなります。初めての場面を見せる時はどうしても増えますが、それにしてもこれはちと多すぎです。
この中には、後で読者に伝えてもいい情報があるかと思います。
南西にある → 「平民寮」を修飾
平民寮の → 「オンボロの一室」
オンボロの → 「一室」
物理の → 「勉強」
学園の → 「ジャージ」
ジャージを着た → 「十六の少年」
十六の → 「少年」
五キロ四方の → 「面積」
面積を持つ → 「人工島兼学園都市」
憧れの → 「騎士」
四年間の → 「鍛錬と勉強」
私個人的にはですが、
>平民寮の一室にて、勉強に励む十六の少年、中山隆がいた。人工島兼学園都市アーサーで憧れの騎士になるべく、四年間の訓練を行う。
これくらいが丁度よく、削った情報は後で小出ししながらでも良いのでは、と感じます。なぜならこれだけわかれば、主人公のいる場所や状況は十分わかりますし、寮のある場所や、主人公の姿、騎士や訓練の詳細は、あとで伝えてくれれば問題ないからです。むしろここで余白にしておくことにより、読者を物語の先へ誘う牽引要素になると思います。
この懸念を抱えたまま、先を読む流れとなりました。
>「諦めるな。僕も、一流の騎士になれるんだ」
言った時の心境が知りたいですね。
ペンを走らせる指先に力が入った、とか。
勉強中はよくこう呟くのか、この時はじめてなのか、とか。
>実は学園にはカースト制が存在している。全世界のアーサーにて採用されており、階級によって区別して社会と治安の安定を図るという目的で作られた。
「実は」にかかる言葉がないですね。何か意外性のある情報や対比を導く時の言葉です。読者が疑問に思っている余白などがあればいいのですが、特には見当たりません。こういう空振りの言葉が続くと、「この作者は言葉の意味を考えて使っていないのでは?」という疑問をもたれます。
「採用」の重さが伝わってこないです。「存在」の質感も。先を読むと「階級によって区別して社会と治安の安定を図るという目的で作られた。」とあるので公的な制度だとわかります。だからこそ質感を伝えてほしいです。かなり厳粛なのでは?
この世界観の存在感(リアリティ)にも通じることなので、背景の想像を助ける含意がほしいですね。
地の文が仕事してないっすw
>上から順に財閥、上流、中流、下流、平民の五つに分かれている。
(中略)
>中流の場合はマシなほうだが、平民だと奴隷に近いような生活をする。
ここも解説ラッシュ。
今知る必要はあるのだろうか?という疑問。
>「しかし、勉学に励んでも」
中山は独り言多いの?
>と、中山は立ち上がると、テレビの近くにある等身大の鏡で自分の容姿を見た。
「姿見鏡」と書かなかった理由が気になる。「等身大」と書いて今の自分を受け止めるニュアンスを込めたのかもしれないけど、その場合は言葉足らずです。
あと鏡はその国の文化を表す家具としての機能もあるので、ここで装飾に触れてほしい気もします。それができる場面でもある。ファンタジーですよね? 読者はすぐに世界の種類を忘れます。
>「これでは女子にもモテないな」
>ボサボサとした茶色の髪に黒い瞳。豚のような腕と脚。特に大きく出っ張ったお腹が目に入った。女性が見向きもしない品の無い体。モテるとすれば、美人局の女性だ。
美人局の女性、のところですが、妙な重さがあります。意味深です。ここの地の文は、主人公の心境の代弁でもあるので、この先、この人物が日頃から美人局を意識する理由があればいいのですが。読者はこういう唐突な比喩で物語ではなく作者の生活のほうを感じてしまいます。
あと単純にここは「声をかけてくるとすれば」的なニュアンスががお書きになりたかったニュアンスのように思えます。
「お腹が目に入った」ですが、中山にとっては既知の事実ですし、鏡を見続けている中での記述なので、「入る。」ではないかな。過去と現在の進行形の使い分けも気にしますね。
>「と、とりあえず、外の空気を吸いに行くか」
>一呼吸をしたあと、気分転換のために外へ出た。
>「では、平民の憩い場に行きますか」
独り言が癖なの? それとも読者に見えない何かがいる?w
独り言は何度も続くと不自然に感じます。
> 体の脂肪を揺らしながら歩きだす中山。塀に囲まれた古びた二階建てのアパートが立ち並んでいた。ところどころ、茶色の錆が入った古びた扉や窓ガラス、整備されていない道路など、どんよりした空気が漂っている。外には、同じ階級の生徒らが雑談したり、共有のスペースで洗濯物を干していた。そんな光景を見ながら、ゴミ捨て場に着いた。
読者は立ち並ぶ古びた二階建てのアパートをイメージした後、茶色いサビが入った古びた扉や窓ガラス、整備されていない道路、という流れでイメージしますが、その順番に意味や役割を考慮して書いていますか?
「塀に囲まれた古びた二階建てのアパートが立ち並んでいた。」は「立ち並んでいる」ですね。ここは地の文からの読者宛説明で、彼にとって初めての場所を見た心境を代弁したわけではないと思ます。「アパートが目に入る。」でも◯。
外には、とは? もしかして、「ほか」?
「ゴミ捨て場に着いた。」も主人公にとっての質感がほしいね。
「いつものゴミ捨て場に着いた。」とか。
>「どうして、やってくれないの」
>全ランクにはゴミ箱が設置されており、業者が決まった曜日に回収してくれる。だが、平民の場合では、よくて月に一回。悪くて三ヵ月に一回しかしてくれない。ゴミ袋をカラスが荒らし、生徒が後始末するのが日常茶飯事である。中山は、その場にいた上級生に話しかける。
「全ランクにはゴミ箱が設置されており」とありますがランクって場所かエリアを分ける言葉なんですか? と思って読み返しましたところ、恐らく「が、実際は、財産や親の権力、血筋でランクが決まる。」がその場所のことで、「上から順に財閥、上流、中流、下流、平民の五つに分かれている。」というのが、何がわかれているかが明記されていないですが、階級のことではなく、あるいはそれを含めて、生活エリアの分類のことだったのでしょうか。
その前の内容で「財閥と上流は、質の高い授業や充実した寮の設備など待遇がよい」とあり、財閥と上流がエリアか何かを指す言葉だと推測することは可能ですが、その次は「しかし、中流、下流、平民はレベルの低い授業や欠陥だらけの寮に住むなど冷遇される。」とあり、「寮」と各階級が明確に別物として書かれています。
まとめると、「ランク」と「寮」や「エリア」の関係が明確にならないまま話が進んでしまっているということです。
最後の「話しかける」ですが、その前の「全ランクには〜生徒が後始末するのが日常茶飯事である。」も「る」で終わっているので、前から後に役割の異なる文意が遺伝したような違和感が残ります。どちらかといえば、「話しかけた」のほうが自然によめます。
>「大丈夫ですか?」
>「ん? お前、『はい』と言えるか? いい加減、ゴミを回収してほしいぜ。ジェイの野郎、舐めやがって」
>中山に尋ねられた上級生は、目の光景を見ながら、ため息を吐いた。
「どうして、やってくれないの」のところからそうですが、会話の流れがよくわからないです。文意が汲めません。
「どうして、やってくれないの」→なにを?
たぶんゴミの回収日がちゃんとしてないことだと思いますが、既知の事実では?
「大丈夫ですか?」→なにが?
いや、ほんとなにが?
>「ん? お前、『はい』と言えるか? いい加減、ゴミを回収してほしいぜ。ジェイの野郎、舐めやがって」→何言ってんのこの人?
はいといえるか? は、「こんなんで「はい」と言えると思うか?」的なことがと言いたいのかな。劇中の人物の言葉遣いとしてはあっているのかもしれませんが、わかりにくいです。
あと「どうして、やってくれないの」と「ん? お前、『はい』と言えるか?」略)の人は口調が違うので別人だと認識できますが、何人この場にいるのか不明です。もし「どうして、やってくれないの」が現場に着いた中山の独り言だとしたら何かほしいです。誰が言ったかを示す情報が何もありません。
>彼が言った、ジェイというのは、アーサー東京本校トップである学園長のジェイ・マーカスである。カースト制には大賛成。財閥と上流は生徒として接するが、それ以外は生ごみのような扱いする。お世辞にも教育者とはいえない。
「扱いをする」かな。それはそれとして「生ごみ」のような扱いときいてピンとくる感覚がわからないです。三角コーナーに捨てる感じ? 比喩を使う場合は大多数の人が同じイメージが持てるレベルのほうがいいですね。特別に生ごみに思い入れがなければ「ゴミのように」で良いと思います。ようは、雑に扱う感じを伝えたいと思うので。
「お世辞にも教育者とはいえない。」はなんか変。「お世辞にも〜とはいえない」は、単に期待や基準に達していない、物足りない、良くないという意味合いで使われることが多いです。ジェイ・マーカスは書かれている情報からみて一線アウトが多すぎると思います。
>「手伝いましょうか?」
荒れたゴミ捨て場の掃除を手伝うって意味だと思うけど、主人公の心境がこのあたりになぜか触れられていないので、何を考えているのか、あるいは何かを企んでいるような、謎キャラになっています。
>「あぁ、助かる。俺達が生ごみを片付けている間に、貴族様はのんびりしているけどな。それでも、この世で最も尊敬される職業である騎士になれるなら、嫌がらせなんて大したことないさ」
返ってくる応答のボリュームがRPGのキャラクターみたいですねw 手元にコントローラーがあるような錯覚を覚えます。あと、貴族様と大したことないさに圏点をつけて強調している意図が不明。
>「僕らにも同じ思いをさせてほしいです」
>と、言った中山の視線の先には、目もあやな外観を誇る財閥専用寮の十階建てマンションが北東区画にそびえ立つ。天国のような待遇を受けている彼らの生活を思い浮かべると、余計に気分が落ち込む。
「目もあやな」ですがここだけ古語なんですよね。今までに得た中山の人物像に古語を使う印象はゼロです。こういうアンバランスな記述は人物増の歪めてしまいますし、作者がフィーリングで書いてそうな疑いを持たれやすいです。
「そびえ立つ」ですが、その建物は前から既知のもので、主人公の以前から感情が込められていると思うので、「そびえたっている」が正解かと。
「気分が落ち込む」ですが、「落ち込んだ」のほうが落ち込んでいる間の心境と同調しやすいです。
>「しっかりと好成績を残せば、学園長は認めてくれるはずです。あの人によれば、卒業後には幹部クラス騎士に就けられますから」
>「鼻で笑いながら、上から目線で喋る奴の言葉でもか?」
>「そ、それは」
>「貴族連中は神様のような扱いを受けて、満足のいく学園生活を送っているでしょうね。それに、……ん?
」
ここ、誰のセリフかよくわからないです。
ん?と気づいて走り出したのはどうやら中山らしいのですが。
> 突然、何かを燃やす臭いが鼻を突く。中山は一瞬で正体が分かり、後ろを振り向き走り出した。
走り出した、だとよくわからないですね。映像的な情報です。
「何かを燃やす臭い」に対して、この場から逃げたのであれば「逃げ出した」。
臭いの元へ行く理由ができたのなら「その方向へ向かった。」かな。
ここで客観情報だけを記し、含意から物語りを伝えない意図が不明です。
>「ちょっと、なにをしているの!?」
> たどり着いたのは、行く予定だった円形の広場が特徴の【平民の憩い場】であった。右手を突き出した十人の生徒が火の魔術で、広場の中央に集められた生ごみを燃やしており、黒煙が塀を越えている。
> 中山は右手をかざして魔術によって現出した水で消火していく。
たどり着いた? たどり着いたは、苦労して到着したと言うニュアンスがあります。
行く予定だった? 読み返すと冒頭に「では、平民の憩い場に行きますか」とありましたが、大半の読者は覚えてないでしょう。間に別の情報を挟む時は適度にリマインドさせたほうがいいですね。
そもそも誰が辿り着いたのかがわからない。恐らく中山か、と思いながら先を読むと中山だったけど、もうその場にいて右手から水を出してる。さっき中山がゴミ捨て場にいて、何かを燃やす臭いをきっかけに移動したことと繋がっていない感じの書き方です。
最後の「消火していく」も不自然。「火を消していく」じゃダメなのかな。
「していく」だと順番やいろんな場所の火をけしていくような状況をイメージしますが。
>「てめぇ! 邪魔するな!」
>近くにいた生徒に体を押さえられるが、なんとか振り払い消火活動を行っていく。
活動なの? という疑問。今この状況が以前から継続している活動であるならあっているといえますが、唐突ですし、もし活動ではないなら、地の文が勝手にそう決めた感じを受けます。
振り払い、振り払って、振り払いながら。
どれも劇中事実に合いそうで、ただ「振り払い」が最適だと思える情報がないところにもやもやします。
>黒煙に気づいた別の生徒らが応援に駆け付けたおかげで、十分で消火できた。お腹の脂肪を揺らしながら、自分の体を押さえた生徒に近づいた。
十分に、かな。
たまにお腹のこと思い出させてくるw
>「どうして、物騒なことを!?」
>「当たり前だろう! クソ教師共がいっこうに改善してくれないから、燃やしているんだ!」
>「だ、だからといって燃やすのはいけないよ! 聖石選別の儀で、聞いていなかったの!? 即退学だよ」
会話パートで毎度思うんですが、誰がどんな風に言っているのかがいまいちわからないです。これがアドベンチャーゲームならバストアップグラフィックとかがあるし、声優の音声などもあるので困りませんが、小説でこれをやられると、2Dドラクエの会話ウィンドウ程度の情報量しかなく、読者は物語に入り込めないです。
彼らの言葉の圧から今の感情はわかりますが、こんなに苛立ってる理由がどうにも絞り込めません。
街がゴミで溢れているから? ここでゴミを燃やすのがそんなにダメなのか? という疑問の方が大きいです。
あと火を緊急的に消した理由も知りたいですね。
>優等生ぶっていると思ったのか、彼は中山を睨んだ。聖石選別の儀とは、水属性のサフィール、火属性のリュビ、風属性のエムロード、地属性のトパーズのうち、どの聖石ルリックが相応しいのか判断し、学園の教師による秘密の魔術で体内に埋め込まれる。彼らの魔術はそれを使用して発動したものだ。
>聖石ルリックとは、世界のインフラを支える重要な鉱石。対象者の魔術や戦闘能力が上げる力を持っており、騎士や目指す者にとっては必要不可欠。
睨んだ、で改行ほしいかな。
聖石選別の儀の解説は、睨んだ、のイメージを引きずったまま読む内容ではないと思う。
>「あぁ、知っているよ。『正当防衛、授業、訓練以外では使用してはいけない』というルールくらい。けどな、こんな人間以下の扱いを受ける俺達に守っていけるか、分かるだろう」
>「そんなことはいいから、早く消して――」
なんで早く消してほしいんだ?
>「詳しく、話を聞かせてくれ。オーク君」
オークって中山のことかな?
>「え、えーと、じ――」
こういう時は、何を言いかけたかわかるレベルまでは教えた方がいいですね。
>中山は直撃した腕に溶岩をかけられたのような熱さが走った。
「中山の腕に、溶岩をかけられたかのような熱さが走った。」と書きたかったのかな?
>「嘘はいけないぞ、人間に化けたオーク君。学園長はな、将来有望の財閥と上流の生徒を育ている大事なお仕事があるのだ。いくら、価値のない血筋のお前らは、邪魔をするな」
「育てる」かな。
「いくら」いるか?
>学園長と教師達は嘲笑した。中山は、涙を頬に流しながら、頭を下げる。
>「学園長、お願いしたいことがあります。財閥と上流と同じように、決まった曜日にゴミを回収するようにしていただけませんか? お願いします」
このセリフは誰が言ったの?
>「分かった。今日は、君の顔に免じてしてやる。感謝したまえ」
免じてしてやる、は意味不明。
誤字かな。
>「はい。ありがとうございます」
>中山は、学園長と教師の満足気な顔を見て、血が出るぐらい手を強く握った。
血、血が出るぐらい? どこから? 手なの?
中山と学園長、その他の人物たちの心境がほぼなにもわからないまま、ここまでを読みました。
そして謎の空白行。
&&& 総評 &&&
最初に品質について正直に申し上げます。
無料WEB小説であることを考慮しても、「小説として人に読ませる品質ではない」と思いました。この総評を書いた後も4回読み返しましたが変わりません。
冒頭の情報の詰め込みについての指摘の後は、「先を読めば印象かわるかもなぁ」と思いつつ通読しましたが、その後は物語以前に「文章が壊れている」と思えた場面もありました。
情報の詰め具合、説明の多さは好みで分かれるとしましょう。
しかし、以下の特徴は好みやジャンルを問わず、品質の問題として読者の期待を削ぐことに繋がります。
・発話者が不明
・含意のない文章の多さ
・映像情報と解説の多さ
・時制の不正確さ
・ディティールの乏しさ
・執筆後のチェックの甘さ
1話全体を通して、別の小説を読んだ時に感じたリズムやフィーリングに引きずられたか、少なくとも本作以外の土台に合わせて書いている感じを受けました。この物語にとって最適な言葉を射抜くのに、苦慮されているとも思います。
そう感じるのは、質感を伝える情報の乏しさや、含意を考慮して決めたとは思えない文章など、単なる映像情報の言語化だといえるところが多々見受けられるからです。読者の感覚や感情に訴える情報が全くと言っていいほどありません。
例えばあるものが落ちていた事実を書くにあたり、もしそれが、何者かが誰かに何かを伝えようとしてそこに置いたものであるなら、「遺されていた」と書くのが正しいわけです。しかし映像情報の言語化が作業になっていると、映像の見た目の通り「落ちていた」と書いてしまうわけです。これが含意の重要性で、小説を通して物語を伝える基本テクニックです。
しかし本作1話からは、その描写に対する積極性が特に見受けられませんでした。
課題の多い作品の評価をつける際に、共通してお話ししていることですが、一度脚本の勉強をして、映像的描写と小説的描写の線引きをつけましょう。そんなに難しくありません。
小説とは、脳内映像から聞こえる音声の文字起こしや、映像情報で話を進めるものではなく、言葉で伝えて心を動かすものです。線引きがついていた方が書きやすくなります。ごっちゃになっている人には特に推奨しています。
脚本と小説の違いについては、最近、始めた作品で解説していますので、よろしければ参考にしてください。他の方へつけた構成評価にも本作と被る指摘が多々見受けられますので、ぜひ参考にしてくださいね。
無限の猿定理 ーウィリアム・モンキーをやっつけろ!ー
https://kakuyomu.jp/works/16818792437698455343
今回の評価が、作品の違和感の正体を掴むきっかけとなり、今後の改善に役立てていただければ幸いです。
追記
>結論としては、小説的描写が少ないということでしょうか?
小説的描写も乏しく積極性が感じられないのですが、一番大きく感じている違和感は、文章の内容が、他人が理解できるように書かれていない、ということです。
作者からの返信
厳しいご指摘ありがとうございます。そうですか。なかなか難しいですな。結論としては、小説的描写が少ないということでしょうか?近況ノートにご回答をお願いいたします。