彼方の約束 〜この世はカオスに満ちている〜
超ユウ
第0.0話 プロローグ
邪神の復活から3年後。
「コレで、最後……」
女は消え行く魔法陣を横目に空を見上げ、そう呟いた。
赤い空に黒い海。生命の半分が既に死滅した世界で、ヒトが生きる意味とは何なのだろうか。
「手を挙げろッ」
女が辺りを見渡すと拳銃を構えた十数人ばかりの小隊に囲まれていた。防具の腕章は【魔女狩り】を示す逆五芒星に剣と銃が交差したエンブレムだった。
「貴様らは人を攫ってどうするつもりだ」
「別にどうも? 彼等は既に死した者だ、有効に活用してやらねば勿体無いだろう」
「人体実験でもするつもりか?」
「……うーん。まぁ、そんなところだね」
「人の心は無いのか。我ら魔女狩りが善神に
人の心を持ち合わせていない彼女は善神の存在など信じていなかった。神は平等に悪であり、滅さなければならない劣悪種である。
「撃ち方用意!」
隊長の命令で一斉に銃が構えられる。
その時女の首に掛かっていた魔石が砕けた。
「契約の刻が来たか。……流石に私も疲れた」
女がそう呟くと同時に空を覆う様に幾つもの魔法陣が浮かび上がる。
「……悪あがきをぉ、撃てぇ!」
神の使者たる天使は黄金の天輪と純白の翼を持っている。
しかし神の怒りに触れた天使は【堕天使】と呼ばれ天輪と翼、力を奪われ地上という檻、すなわち【地獄】に堕とされる。
堕天使は力を渇望した。そしてここにはソレがあった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます