ある日の日記

ジョコーソ家の一件を終え、俺はエリーゼに何かしら特別なものがあるのではないかと疑い出した。

エリーゼには何か重要な過去があるのではないだろうか。


記憶がない事。

空から降って来た事。

手に激しい火傷の跡がある事。

強い魔力を秘めている事。

エリーゼの両親がメタリカに行方不明の届けを出していない事。

魔犬が近くにいたヴンシュを無視して飛びかかったのがエリーゼであった事。


全てが気になる。きっと、何か理由があるはずなのだ。



 ……馬鹿馬鹿しい。今夜はゆっくりピアノを弾いて休もう。

 俺はこの日記のページを破って暖炉に投げ込んだ。

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