世界を支える聖塔への挑戦をかけた決勝戦の直前、実績ある英雄ジニアが理不尽にチームから追放される——この理不尽さの直後に「私たちのキャプテンになってください」と声をかけてくる新人少女との出会いが、対照的な構図をすぐに作り上げている。
追放系の王道を踏まえつつ、ジニア自身がチームごと見捨てられた新人たちと再びゼロから関係を築いていく過程に重点を置いているのが特徴的だ。装衣の使い方を教える、師匠と呼ばれる、ダンジョンに挑戦する——一話ごとのタイトルが示す通り、地道な育成と信頼構築の積み重ねが物語の骨格になっている。一方で元チームが「戻ってきて」と泣きつく展開も並行して描かれ、追放した側の凋落というカタルシスもきっちり用意されているようだ。
連載中・全148話・27万字超という長編で、171人のフォロワーを抱える人気作。再び塔を目指すという目的が一貫している分、新チームの成長物語として安心して追いかけられる一作だ。