私は今悩んでいることがある。

それは・・・シオンのことだ。

もう高校生だし、年頃の男の子だから彼女が出来てもいいと思うんだけど・・・

一向にできる様子がない。それどころか最近よく頭を撫でたり、恋人にするようなことをしてきてシスコン度合いが強まっている気がする。

シオンには恋人を作って欲しいし、好きな人はいないのだろうか・・・。

そう思った私はタイミングをみてシオンに聞いてみることにした。

「ねぇシオン。恋人作ったりしないの？」

シオンが驚いた顔をして

「どうしたの、急に。」

「いや、もう高校生だし好きな人の１人や２人いないのかなって思って」と

そう言うとシオンは少し考えて

「好きな人はいるよ。最初は叶わない恋だって思ってたけど、最近希望が出てきたから頑張ってるところ」

その言葉を聞いて私は嬉しくなった。

「そうかぁ。じゃあ私ばかりじゃなくて、その好きな人をデート誘ったりすればいいのに」

とシオンに言った。

するとシオンが不機嫌な顔をして

「やだ。無理。そんなことしたら僕死んじゃう」

と言ってそっぽを向いてしまった。

どうしてこんなにシスコンになってしまったんだろう・・・。

小さい頃から私にくっついて遊んだりしてたけど・・・。

そう思って頭を抱えて考えていると、シオンが私の頭を撫でながら

「悩ませてごめん。でもありさは気にしなくて良いから。」

と微笑みながら私に言った。

だからそういうところなんだよなぁ・・・。

私はもう考えるのをやめた。

シオンがシスコンなのは変わりそうにないし、好きな人がいるという情報は大きな収穫になった。

それにいつか姉離れして、彼女作るでしょう。

その時は笑顔で「おめでとう」と言おうと思う。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい