第2話

「この度、向かいに越してきたささきです。」

「あ、どうも。佐藤です。」

「「よろしくおねがいします」」

(あれ、、ささきって読むのか。)

挨拶を終えると後ろに髪の長い色白の少女が立っていた。

紫苑しおん、挨拶しろ。」

紫苑しおんです。よろしく。」

「あ、よろしくお願いします、、、。」

(なんだああああこいつ!愛想のひとつもねぇな!)

「ごめんねぇ、この子人見知りで……」


紫苑しおんと呼ばれたその少女はなんの愛想もなく、礼のひとつもなくただその一言だけ残し俺の元を去っていった。

鷦鷯ささきご夫婦を見送り、夕食の用意をする。

「変わった女子だったなぁ…、ペコッともしないなんてことあるか普通?」

独り言を零しながら手際よく料理を進める。

初めは苦手だった包丁も、フライパンも今となっては嫌に手になじんでいる。

「あー、掃除機.......。いいか、後で。」

晩御飯は、回鍋肉。卵スープ。春雨サラダ。

我ながらいい出来だ。献立を考えるのにも慣れた。


気づくと弟達はいつの間にやら戻ってきたらしく、2人で仲良くゲームしている。

そんな二人を横目に、俺は一人部屋へ向かう。


普通の部屋。

椅子に座り天井を見上げる。

「暇だな。」


暇が一番だ。別にこれといってやりたいこともないし。

だらだらと時間をつぶす。

携帯を触ってみたり、ベッドに横になってみたり。


「さくにぃ~。おなかすいた~。」

「っ!?」


いつのまにか眠っていたらしい。

時計を見るともう夜の21時。弟たちには悪いことをした。

かんっぜんに寝すぎた・・・。

一階に降りると、腹をすかせた二人の弟たち。


「すまん・・・ねてた・・っておい。」

弟たちの後ろにはあまりにも散らかされた素晴らしい部屋。

「まあ、俺が悪いか・・」


「ねえ、兄ちゃんご飯まだ?」

「おなかすいたよぉ・・・」

「今から用意しまーーす」


動き出した途端、携帯が鳴った。

母親だ。

『今日も遅くなりそうです。先に食べててください。』


何度見ただろうか。履歴内検索したら100は引っかかるんじゃないだろうか。

「どうせお母さんでしょ。いいから食べよ」

凛空りく。そういう言い方すんなって。」


三人で食卓を囲む。中学生になった凛空りくは、少し反抗期なのか母親に対して少し態度が悪くなってきた。

対してまだ幼い空夜くうやは、母親が帰宅するのが遅いことに慣れているのか

何の疑問もないようだ。

自分の茶碗にご飯をよそい始めている。


「「「いただきます。」」」


三人で、そう言った時だった。


(~♪)


「あ、この声・・。」

「なにぃ?さくにぃ」

「ごめん、先食べてて」


二階へ駆けあがる。

夕方聞いた時より、遠くてよく聞こえないが、確かにあの声だった。

窓を覗くと、あいつがいた。不愛想なあいつ。






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白色の君 。。。。 @nyosu0809630

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