現代人は常に死と対峙しているのだから、俺はVRChatの中で死ぬ。

　虫とか、魚とか、そのへんの動物とか。多分死にかけたらめっちゃ逃げるよね。

逆に、人間は多分絶対死ぬ！って状態になったとしても逃げないんだわ。逃げれないだけだ～とかいうやつもいるだろうけど、普通に逃げないんだわ。

　これ、人間は死に慣れすぎたんじゃないかな～なんて思っちゃうんだよね。日常生活に紛れ込んだ死がナチュラルに俺らに対して奇襲をかけてくるせいでみーんな気づいてないかもしれないけど、実は死んでんだよね。色んなところで。

　確かに、実際に死ぬとかはないよ。よくわからんその辺のやつから「それサバンナとかで言えんの？」とかいってマウント取られそうだから先に保険かけておくけれども、別に俺ら食物連鎖の中で戦ってるわけじゃないから。

　でもさぁ、実際ちょっと考えてみて思うんだけど俺たちって仕事している最中常に死ぬか生きるかやってるわけじゃない？まあヌルい仕事してるやつは知らんけどほとんどのやつは生きるか死ぬかやってるわけだよ。俺なんかまじでいつ死んでもいい、とか思いながら仕事してるからね。

　実に年間３万人。死ぬ奴はほんとに死んでる。客に対して話す内容も間違えてたら死ぬかもしれない内容を話す。俺はバイクに乗りながら、死ぬかもしれないスピードを出す。あほみたいな額を賭けた死ぬかもしれないギャンブルをする。いつ死んでもいいと思いながら飲めない酒を飲む。

　別になんでもいいんだわ。正直なんでもいいんだ。逃げないよ俺は、地球最後の日が来たとしても。