美形の神様と一緒に異世界へ降り立った瞬間から、主人公の優先順位はただ一つ――食べること。食人花だろうが魔剣だろうが、まずは胃袋が判断するという自由さが痛快。料理人の奴隷を雇い、タコの商人と語らい、開拓にまで手を伸ばす旅は、戦闘よりも食欲が世界を動かす珍道中へと変わっていく。神様との掛け合いも軽妙で、異世界の理不尽さえ“食べ歩き”の一部にしてしまう勢いが魅力。恋も戦いも脇役、主役は食欲。そんな異世界グルメファンタジー。
全部食べられるかはともかく、振る舞われた食事に手を付けるのは当然の礼儀だろう。腹が減っていれば当然の行為。それが元で帰れなくなるという罠もあるけど、それはそれ。世界と物語と食事。大変よろしいと思いますよ。