一生を、彼と過ごした。幼い頃から姉として、長じては妻として――変わらぬようで、しかし変わり、老いてゆく彼に対して、彼女は変わることがなく。しかして、お互いに重ねた歳月を贈りつづけたその内面は、もはや彼とは離れられず。しかし時は、無情に別れの音を告げる。願わくば、彼女のなかで、あの日々が悲しみではなく、幸福の青空として輝かんことを。