探偵という存在を徹底的に否定する、非常に尖った本格ミステリです。
探偵に家族を壊され、幼馴染を殺された少年・虎川氷河が、Vtuberとなった死んだ幼馴染のサポートを受けながら探偵たちを論破・撲滅しようとする物語。
単なる復讐譚ではなく、「真実を暴くことが本当に救いになるのか」「正義の名の下にどれだけの人が傷つくのか」を真正面から抉ってくる重さと深さがあります。
逆張り設定なのに謎解きはしっかり本格的で、伏線も丁寧。
二転三転する展開と、主人公の葛藤・苦しみがリアルで胸が締め付けられます。感情描写が特に上手く、読んでいて何度も「苦しい……」となりました。
ミステリが好きな人はもちろん、探偵ものに少しでも疑問を感じたことがある人には刺さりまくりの一作。
長編ですが素晴らしい完成度で、今後も目が離せない作品です。