騎士を目指す狼女の学生、セリアルカ。たくさんの苦労を越えてようやく向き合い、恋人となったアルファルド。若きふたりにとって楽しい冬休みがやってきた!
短い青春の一ページを全力で飾るべく、スケジュール帳は楽しい計画でいっぱい。
中でも名家生まれである彼氏のお家へお泊まり遠征なんて、ドキドキしちゃうイベントだ。
侵入者を必ず捕らえて離さないと名高き、深く美しい森。
地元の人間以外は知らないであろう、数々の不思議な掟。
狼の獣人で構成された、美形揃いの強欲な一族──。
「――きっと、君は二度と森の外に出られない」
……あれっ?このバカンス、もしや一筋縄ではいきません……!?
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星を創りし神々の子孫である若者たち、その運命と愛憎を描く濃厚なハイファンタジー『月落ちる森』の正統続編です。一作目から読まないともったいないので、このレビューを読み終わりましたら二作まとめて即ブクマしちゃってください。思い出したらあとで…なんてもったいないほどの名作です。
セリアルカ(セラ)とアルファルド(アル)の恋愛模様を描くのは一作目と変わらぬスタンスですが、驚いたのは結ばれたはずのヒーローポジション・アルがどんどん闇堕ちを深めていくこと!えええ、せっかく幸せを掴んだのにそんなことになっちゃう!?みたいな速さで、彼はどこかおかしくなっていきます。
セラへの愛はもともとかなり重めでしたが、実家に招いた彼女を本当にどこにも返すつもりがないらしく、彼女の退路をひとつひとつ絶っていく。彼はこの地を統べる月の男神の末裔であり、深く広大な森の王。危機感を感じたセラですが、すでに彼の愛の蔓はそこかしこに伸ばされ、神秘的ながらも恐ろしい森の奥に閉じ込められてしまいます。
さらに彼女を悩ませるのは、自身に宿る月の女神の記憶。自分たちにそっくりな月女神と月神が辿るのは戦いと穏やかな愛の日々、そして身を裂いても足りないほどの苛烈な別れ。いつしか自分と女神の境界も曖昧になり、自身が愛されているのか、愛しの彼が誰を見ているのかさえも疑わしく思えていきます。
森の王の手中に落ち今回はなかなか動けなくなってしまったセラ。そんな彼女をアシストするのは、美しき太陽神の末裔である美男子ヒース。従兄弟であるアルの暴走を止めるため、セラという友を失わぬため。そして巡り巡って彼もまた自分の運命に立ち向かうべく、夜の森そのものである闇へと挑みます。普段はチャラい美男子が傷だらけになり、剥き出しの友情と献身をぶつけるシーンは涙なしには読めません。
若き学生たちが背負うにはあまりにも重すぎる宿命。千年の間続いてきた悲劇を前にすれば当然、自分たちではどうしようもないという無力感が湧き上がります。でもそこで折れない強いキャラクターたちが集結しているからこそこの物語は爽快で、愛おしくて、応援したくなるんですね。最推しを決めようなどという愚かな企みは捨てましょう。全員推すしかないです♡
神話時代から綿密に練られた歴史、ため息が出るほどに美しい情景描写に、小粋な比喩や言い回し。抜群の筆力を持つ作者さんが全力を注いだ続編というだけありさすが、満点以上の満足感です。読んでよかったあ!!
案内人なしでは生きて戻れない神秘の地、オクシタニア。
すでに二人の物語を知っていて、妖しくも美しい森に足を踏み入れるなら今、セラのあとを追うしかありません。彼女と一緒に、神々が秘匿してきた真実の目撃者になってみてください。
ひとつだけ──もし不思議な赤いナナカマドを見つけても、その先へは進まないこと。
いいですね?
ではどなたさまも、どうぞ素敵な滞在になりますよう……。
神話時代からつながる運命に翻弄される、若き騎士たちや令嬢の友情と恋愛を描いたこの作品は、シリーズ二作目となっております。
一作目はこちらからどうぞ。
「月落ちる森Ⅰ 白夜の狼」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890571276
今作では、主人公セリアルカと彼女の恋人アルファルド、二人の友人ヒース、の恋模様や友情を軸に、神の器として選ばれた若者たちの苦悩や闘いがより深く描き出されています。
物語の鍵を握るのは、一千年前の出来事。現在につながる様々なことの始まりとも言えるその時代、聖王や英雄と呼ばれた人物たちの遺した物語が、時を超えてセリアルカたちを悲劇の運命へといざなうのです。まだ十七歳の若者である三人ですが、神話の系譜に連なる者として運命に立ち向かわねばなりません。
その過程は生易しいものではなく、時に傷つき時にぶつかり合い、愛情や友情を見失うことも。
けれど、物語は全体として重苦しい雰囲気はありません。緻密な筆致によって描かれた神話の森は畏怖を呼び起こす美しさで脳裏に広がってゆきますし、癒しの白狼はどんな苦しい時でも側に寄り添っています。
セリアルカのさっぱりした性格と、熱い活躍を見せるヒースの友情、若者たちを取り巻く大人たちや別の場所で活躍する学友たちの深い思いやり、そういう温かなものが物語全体を彩っていて、今は孤独でも必ず救済はある、と希望させてくれるので、ぐいぐい読み進めていけます。
完結していますので、最後まで見届けることができるのも安心です。
第一作目を読了したら、ぜひこちらにも手に取ってみてください。
二作目ならではのより深い感動とワクワク感が待っていますよ。
重めの「好き」。
あなたは、心惹かれませんか?
そう!ヒーローは、執着系です。
しかも、かなりしっかり一途に想ってくれます。
そして、ヒロインが男前だからでしょうか、物語自体はドロドロしか感じは無く、むしろ爽やかな読後感があります。
どっぷり浸れる作り込まれた世界観、魅力的なキャラクター達、モフモフっ!
ヤンデレヒーローを愛でるだけでは無い。
笑って、泣いて、切なくなって、キュンとなる、極上の恋愛ファンタジーです。
ファンタジー好き、恋愛もの好き、執着愛好きの方には間違いなく刺さると思います。
是非読んでみて下さい!
なお、こちらはシリーズ2作目となります。
まだの方は、一作目
「月落ちる森Ⅰ 白夜の狼」
からどうぞ〜。