第7話 この気持ちは?~行ってきます!~

女の子に出会った・・・。

初めて誰かに必要とされて。

初めて任された仕事をやった。

自分の初めてのお客さんが来て、やっぱり自分は何もできない事を確認させられた。

けれども、彼女は、自分に「ありがとう」って。

自分は、何をしてあげられたのだろうか・・・。

「ありがとう」「行ってきます」この言葉にきちんと応えられたのだろうか・・・。

まだ、応えらていない。

けれども、彼女が返ってきた時に、少しでも応えられたら。


笑里ちゃんが出て行った神社は、青々とした葉の音と少しきつくなってきた陽の光が狛犬達を照らしている・・・。



温かい様で冷たいようなこの気持ちは何と言う名前だっただろうか・・・

もう一度、彼女と会った時には、この気持ちの名前を思い出せるだろうか・・・

もし、誰かがこの気持ちに名前を付けてくれるのならば、なんと言う名前になるのだろうか・・・。

そんな稚拙な考えを手元の絵馬が笑っている様な、そんな気がした・・・。


この気持ちに名前を付けるのならば、貴方はどんな名前にしますか?

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