第178話 頑張ったご褒美

琥珀と家に帰ってから風呂に入ってベッドで本を読む。参考書関連だが空いてる時間に見るには丁度いい。


「あっくん。入るね」


そうしていると、琥珀もお風呂からあがったらしく部屋に入ってくる。ここは俺の部屋だけでなく既に琥珀と二人の部屋でもあるのでノックとかも必要ないが毎度やる律儀な琥珀が愛おしい。そしてさりげなく返事をする前に入ってくるくらいには遠慮がなくなってきたのは喜ばしい。


「お風呂、どうだった?」

「うん。今日の入浴剤良かったよ〜」

「ヒノキだっけ。良いよね」


入浴剤なんてそれ程気にしたことはなかったけど、琥珀は昔から入浴剤好きだったしな。小さい頃は一緒にお風呂も入ったけど……今思うとめちゃくちゃ惜しいことしてたよね。ロリ琥珀たんとお風呂とかご褒美でしかないし。まあ、今の琥珀とのお風呂はもう少し大きくなって琥珀が許可して求めてきたらだな。


「今日は疲れたね〜」


そう言って、隣に座ってくる琥珀。石鹸の良い香りが広がって琥珀の可愛さに胸を射抜かれる。つまりいつも通りと。


「そうだね。琥珀も頑張ったね」

「負けちゃったけどね〜。でもあっくんの言った通り楽しめたよ」

「それなら良かった」


ふと、俺は琥珀に頑張ったご褒美をあげてないことに気がつく。


「琥珀。頑張ったご褒美何がいい?」

「ご褒美?」

「そう。試合頑張ったし応援もしてくれた。そのご褒美だよ」


そう言うと琥珀は最初「そんなのいいよ〜」と控えめに言ってたけど、少ししてから「じゃあ、目を瞑ってて」と言われる。え?もしかしてドキドキイベント!?そう思いながらか大人しく目を閉じるとしばらくして俺の太ももに何かが……いや、これは琥珀たその本体だな。琥珀が俺の膝の上に座ってきた。


「お、重くない……?」

「大丈夫。むしろ軽いくらい」

「えへへ……あっくんのお膝久しぶり」


そう微笑む琥珀だが、俺は……悶絶を隠すのに必死だった。くぉおおおおお!!!!!琥珀可愛すぎかよォおおおおおお!!!!!膝に乗るのがご褒美とかちいさくて可愛い琥珀たんでしょこれ!ちいかわな琥珀たんマジ天使!


「ねぇ、琥珀。このまま抱きしめてもいい?俺のご褒美ってことで」

「だ、ダメだよ……それじゃあ私のご褒美になっちゃうもん……」


そう言いつつもソワソワする琥珀を抱きしめると「えへへ」と嬉しそうに体を預けてくる。このままエンディングで良くね?俺の人生。そう思うくらいに幸せなご褒美でした。それにしても琥珀ってば成長してるのに羽のような軽いのなんなの?可愛すぎかよ!可愛すぎだよ!もう琥珀ラブリーが止まらない。

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