桜と茶漬けとぼたもち

桜と茶漬けとぼたもち     


三崎伸太郎  03・20・2025


桜は満開

桜の下で茶漬け

サラサラサラ、茶漬けを食べる

沢庵をコリコリと咬みながら、お茶漬けをサラサラサラ

桜が驚いて、花びらをパラパラと風に乗せた

桜の花びらが茶漬けの中に満開になった

お湯をかけて、サラサラサラと食べる

茶漬けと満開の桜


牡丹餅(ぼたもち)は桜の花びらを一つ、アンコに付けた

牡丹餅(牡丹餅)の小豆色の肌に桜吹雪、よく似合ってた

桜のついた牡丹餅をパクリ、一口かじって桜を見上げる

桜が驚いて、花びらをパラパラと風に乗せた

牡丹餅に満開の桜

牡丹餅を齧ると、心が揺れた


桜の幹に手を当てると

人間になりたい・・・

ため息のような言葉が聞こえる

桜は美しい

でも、桜の花は茶漬けです

さらさらと、すぐに忘れられるもの

散った桜の花びらは、土のぬくもりに眠るだけ

色あせて

土手の土に転がっている

桜の花のつぶやきは

人間になりたい・・・

ささやかな願いに、サクラは今年も満開の花を咲かせた。

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