「最っ高に面白い物語」。
ここまで真正面から言い切られたら、やっぱり気になります。
どれほど面白いのだろう。
一体、何が始まるのだろう。
そんな気持ちで読み始めたのですが——
……いや、そっちへ行くんですか!?🤣
と思った頃には、もう遅かったです。
物語は予想もしなかった方向へ走り始め、そこからは「次は何が出てくるの!?」と
笑いながら追いかけることになりました。
次々と現れる人々。
どんどん大きくなっていく騒動。
真面目な顔で繰り広げられる、とんでもない世界。
設定だけを取り出せば相当にぶっ飛んでいるのに、不思議と置いていかれません。
むしろ、
「この世界では、それが普通なんですね!?🤣」
と受け入れてしまう。
そのまま勢いに乗せられて、気づけば最後まで一気に読んでいました。
けれど、私がこの作品で特に好きだったのは、その“勢い”だけではありません。
物語の中心にいるのは、長い間、小説を書き続けてきた一人の作家。
彼には確かな力がある。
それでも、どうしても足りなかったものがある。
そんな彼が「最高の物語」を巡る、とんでもない出来事に巻き込まれていく姿を追っているうちに、いつの間にか私は、
「面白い物語とは何だろう」
そして、
「自分の物語を書くって、どういうことなのだろう」
と考えていました。
人は面白い物語に惹かれる。
憧れ、ときには誰かが生み出したものを自分も欲しいと思う。
けれど、その先で「自分にしか書けない物語」を生み出すことは、きっとまったく別のことなのでしょう。
この作品は、そんな創作の根っこにある問いを、とんでもない設定と怒涛のエンターテインメントで包みながらこちらへ投げてきます。
だからこそ、読み終えたあとがとても好きでした。
あれほど、
「何なんですか、この世界は!🤣」
と笑いながら読んでいたはずなのに、
最後に残ったのは、物語を書く人へのどこかあたたかな眼差しだったからです。
「最高に面白い物語」とは、一体どんな物語なのか。
ぜひ、ご自身で確かめてみてください。
そして読み終えたあと、
あなたにとっての「面白い物語」とは何なのか。
少しだけ考えてみてほしい作品です。
作品のタイトルというのはとても難しいものだ。
たとえば私は「なんだこいつ自信過剰だな」と思われるのが怖いので、ついつい無難なタイトルをつけてしまう。
もしも私がミュージシャンだったら、きっと自分のベストアルバムに『グレイテストヒッツ』的なタイトルもつけられないだろう。「そんなにヒットしてないだろ」と思われるのが怖いからだ。
しかし、本作はすごい。何と言っても『最っ高に面白い物語』だ。
『最高』どころじゃなく、『最っ高』なのである。私のような小心者からすると考えられないタイトルだ。
そしてなによりもすごいのは、内容がとても面白いのである。
詳しくはネタバレになるので書けないが、全く名前負けしていない。素晴らしいことだ。
そんなわけで是非読んでください。オススメです。