第29話
剣魔武技大会最終日の早朝、東の空に太陽が昇る直前。
学園内、会議室にリン、キュリー、リンナ、フィンが集まっていた。
会議室の一角にはこの島の地図も広げられており魔法通信機が数台置かれていた。
「早朝に集まっていただき感謝しますわ、短い期間の中対応していただき感謝いたしますわ。今日は大会最終日、そしてテロとの戦いの日ですわ、既にベンガの間者と思われる数名が、憲兵隊、警備隊、応援の兵の朝食に細工をしている所が発見されており、この事は既に報告済みですわ。皆様にも魔法通信インカムをお渡しする事になっておりますの、こまめな連絡を下さいまし。」
「キャリーさん、もし教会が危なくなったら学園に避難をして下さい、それと鍵もお渡しします、このスペアキーは学園長様から預かった隠し避難通路の鍵ですわ、司祭様も持っておられますので、もしもの時はどちらかが使って避難をお願いしますわ。場所は教会の奥の部屋、教会と学園の壁が一体になっている部屋に隠し鍵穴が有るとの事ですわ、すぐにでも確認お願いしますわ。」
「はい、確認後そのまま教会で待機します。」
「次にフィンさん、出来れば信頼できる方と学園の見回りと、ジンが居た場合、戦闘は避け連絡くして下さい。」
「信頼できる人・・・うん!ジュデにお願いする~」
「あ、あの~ジュデは今日は大会に…」
「え~ぶぅ~~…他に信頼できる人・・・誰かいる?」
「王国側の応援兵を100人回してくれる事になりました、そこから5人護衛に付けましょうか?」
「ん~一人でもいいか~取り合えず見回りはするね~」
「よろしいのですか?危ない事は避けて下さいね。」
「は~い。」
「最後にリンナさん、後1時間程で応援兵が此方に来て頂ける手筈になっております、その方達の指揮はお願いしますね。」
「えぇ、了解。」
「私はここで生徒会の人やラミアー先生以外の先生方に協力をお願いしてお支持を出す事になっておりますわ。」
「何か質問は有りますでしょうか?」
「無いようでしたら、少し休憩をしてから配置に付きましょう。特別に王国で昨今流行りの茶葉が手に入りましたの、よろしければご賞味下さいませ。」
応援の兵が来るまでの、女子トークで花を咲かせる4人、一方ヒュージとジュデは朝の鍛錬を一緒にしていた。
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