不幸の訪れ  22頁

お嬢様の明るい栗色の巻き毛は

その美しいお顔を 更に 優しく飾るのです

とても 晴れやかに


それは 一片の曇りなく

欠けることなく

清らかな日差のように


それなのによいのでしょうか

許されるにしかるべきことなのでしょうか

許嫁とされようそのお方の本性は


どんな高位な貴族様とて

どんな美しい着物に身を包んだとて

汚れた魂は隠せないのでございます


許嫁とされようお方は だらしないのでございます

その行いに お金に 全てにおいて

特に 女性に関して


ご貴族様にありがちな享楽に身をやつ

どっぷりと浸ったお方なのです

こんな嘆かわしいことがあってよいのでしょうか

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