序盤はシリアスなアンチ転生ものかな?と思わせるストーリーですが、折り返し地点からの展開によって、大きく印象を変えてくるのが魅力的です。
そして衝撃的な内容に負けないくらい、登場人物の感情の描写が丁寧に描かれていています。転生者に対して強烈なトラウマを持つ主人公レオニスの成長は物語に常に寄り添い、どこをとっても切り離すことのできない必然性を持っています。
その無駄のなさは、ストーリーだけでなく登場キャラクターや読者に提示する情報量など細部にまで行き届き、作品全体が一点を向いて整然としています。個人的には、お手本といえる作りをしているのではと感じました。
綺麗に完結はしていますが、中盤以降に明らかになる魅力的な世界観は既存の作品群から離れた展開を期待させてくれます。できるなら、もっと先まで読みたいと思える素敵な作品でした。