第43話

「ティナは自分のことを後回しにしすぎたせいで自分の願いを持たない」



「むっ。そんなこと…ないとは言えないけど」


確かにユノの言ったとおりだ、どうせ朽ちる身だからと食事も好きなことも自分の欲求も全て後回しにしてきた



「…私は…私の願いは…」



アナスタシアに生きていてほしい


―――だがそれは本当に私の願いなのだろうか?




「難しく考える必要はないと思うぞ。お前は純粋にアナスタシアが好きでアナスタシアに消えてほしくない。そうじゃないのか?」


そんな真っ直ぐに問われるとティナは照れてしまう


「…もし、ユノかアナか選べと言われたら…私は…選べないかもしれない。それでも私は…」



どんな結末が待っていようと私は


「…うん、私はどっちも選べない。だからどっちも救うアナスタシアにまだ約束を果たしてもらっていない」


「それでいいと思う」



ユノがそういうと執事たちによって食事が並び始めた



「さて、続きは食べてからだ。ティナもレオンもその部下も腹は減ってるだろう?」


「全くお前たちは」



呆れ半分のレオンだったが相当腹がすいていたのだろう

私達よりも多く食べていた




「…ティナもっとくっとけ」


「えっ?もう入らないけど…」




「食べろっっ!!」

レオンが無理やり口に食べ物を突っ込んできたことに驚いた私は喋ることができなかった


「…んぐぐぐっ!?」


ボンっという音と共にティナの姿は消えた




「…あいつ逃げたな」


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