壁の隔たり嬉しくて

人との間に崖がある

そこには底がある

そこは暗闇であり

誰にも知られない

近づけない


人との間に壁がある

とても薄く厚い壁

とても強く弱く

なんとなく認知できる壁

手を添えて少し泣く


たまに泣く

それが大切なら大切なほど

壁が消え、先は空気

誰もいなかった

指先は空を切り

何が大切だったのか忘れてた


目の前に壁がある

意思疎通ができる壁がある

それだけで救われて

それだけで悲しくなった

嬉しくなった

弱い、弱い、脆く硬い壁が

私の目の前にあるのです

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