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器差の幽霊

器差の幽霊

宇津喜 十一

おすすめレビュー

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★★★
★14
5人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 目々
    75件の
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    ★★★ Excellent!!!

    視るも思うも、その人次第

     古物店「鬼灯堂」の店主の朝日奈と、店に入り浸る少女・みつる。二人はそれぞれ秘密を抱えて、それでも穏やかなひと時を過ごす。
     それぞれの望みはささやかなもの。互いの本心を明かさぬまま、薄氷の上で紡がれる逢瀬は美しい情景だからこそ、背後に横たわるおそろしいものを際立たせる。
     端正で美麗な筆致で書かれる、人の感情の強さと鮮やかさ。するりと読めて棘のように刺さる、印象深い作品です。

    • 2021年1月26日 10:55