第25話 貴方はもう、腰まで私の沼に浸かっているのよ?
「……何、これ。」
「ぅん?何って、私から貴方へのプレゼントだけど?」
積み上げられた、冬場の雪の山にも見えるわざわざ包装までされた大小形状様々なそれ。
「……ぜ、全部?」
「うん、全部。ほらほら、折角なんだから貴方が開けてよ。私は貴方が喜ぶ顔が見たいの。」
とりあえずらちが開かないので1つ手に取って開けてみる。
……え、これ、
「……この前、街で見てた……?」
「うん。欲しかったんでしょ?」
……いや。いやいやいや、
「おかしいだろ。」
「え?」
「えじゃない、逆に何でえ?で済ませてるんだ。これ、結構こう、か……。……まさか、全部こんな感じじゃないだろうな。」
「勿論こんな感じよ?貴方が前に欲しそうにしてた物から、私が貴方に贈りたい物まで全部。」
「……私なんかに、こんなの、」
「私なんかじゃない。」
ソファで座りながら此方を見ていたゼルディアが傍まで来てまた、両頬を包まれてしまう。
「貴方だからこうするの。」
「私……だか、ら?」
「うん。要らないなら要らないで良い。でも、これも貴方に愛を教える為なのよ?」
「愛、を……?」
「うん。これも、愛の形の1つなんだから。私は貴方を愛しているの。ただただ、貴方が好きで好きで仕方ない。でも、どれが貴方に響くか分からないから私はこれから、色んな方法で貴方に愛を教えてあげる。色んな方法で貴方に愛を注いであげる。だから、本当に何でも言って良いのよ?全て、叶えてみせるから。」
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