2月4日・5日・7日

 職場の売店に入った。窓際の卓席に朝食を運んだ。ガラス越しの風景を眺めながら、ホイップコロネを食べた。ラジオの電源を入れた。森本さんの番組を聴きながら、コーヒーを飲んだ。話題は「セルフサービスのフランス料理店」であった。興味を覚えたが、実際に訪ねることは多分ないだろう。

 電源を切り、文春文庫を開いた。仕事場収録の「前田外科病院の手術室」を読んだ。痔疾は人類特有の病気だそうである。


 食堂に行き、Bランチを買った。今日のBは煮魚。小鉢は豆腐を使った即興惣菜。いつもの席に座り、飯とオカズと汁を腹中におさめた。感動の少ない食事だったが、小鉢の味は悪くなかった。休憩場所の長椅子に座り、同書収録の「村木与四郎さんの『乱』の城」を読んだ。これは凄い。黒澤ファンならば、必見必読であろう。その後、約20分仮眠。純度の高い眠りを堪能した。


 地元駅下車。帰路を歩きながら、修正文案を練った。自宅に戻り、モノラルラジオから流れてくる「極めて深刻な話題」を聴きながら、腕立て伏せをやった。浴後、体を拭き、清潔な衣類を身に着けた。居室に行き、愛機を起動させた。転載三枚。酒飯の後に、第16話「かまいたち」を観るつもりである。


♞今宵の酒もブラックニッカの水割り。飯はハンバーグ弁当とおにぎり二つ。


 空いている卓席に朝食を運んだ。文案を練りながら、チーズ枝豆パンなるものを食べた。なかなか美味しかった。情報番組を聴きながら、コーヒーを飲んだ。話題は「マスクの正しい使い方」について。ラジオの電源を切り、新潮文庫を開いた。終着駅は…に収録されている「高山本線の車窓」を読んだ。


 食堂に行き、Bランチの券を買った。今日のBは地球魚類のムニエル風。小鉢は再生惣菜。後者はさておき、前者の量的迫力が著しく欠けていた。ぶっかけザバザバで幕を閉じた。茶碗一杯分の冷水を飲んでから、席を立った。トレイを返却棚におさめてから、食堂を離れた。

 休憩場所の長椅子に座り、同書収録の「宇高連絡船と高徳本線」を読んだ。その後、眠りの滝壺に潜った。気がつくと、15分後の将来に飛んでいた。


 ラジオの気象情報を聴きながら、帰路を歩行した。今夜と明日の朝は冷え込むそうである。コンビニに寄り、食べものを買った。家に戻り、テープに録音したナックファイブを聴きながら、腕立て伏せをやった。

 風呂場に行き、温水を浴びた。体を拭き、服を着た。点眼と嗽を済ませてから、ガサガサの両手に軟膏を塗り込んだ。居室に行き、愛機を起爆…否、起動させた。酒飯の後に、第17話「幻の死神」を観るつもりである。


♞今宵の酒もブラックニッカの水割り。酒肴は冷奴と煮卵。飯は空揚げ弁当。


 眼が覚めた。枕時計が「朝の7時」を示していた。起きざまに、ラジオの録音を始めた。洗面所に行き、顔を洗った。台所の電気ケトルにミネラル水を注いだ。沸き立ての湯で、即席コーヒーを淹れた。モンテール社のチョコエクレアを食べながら、熱いやつを飲んだ。

 居室に二杯目を運んだ。愛機起動。メクるを呼び出し、頂戴したメッセージに返信を送った。その後、転載作業を始めた。明日の夜に「メクるが止まるのではないか」という予測が出ている。それを踏まえた上で、作業を進めた。


 シャットダウン確認後、身支度を整えた。最後のカギをかけてから、自室を離れた。駅の方角へ歩いた。跨線橋を渡り、商業ビルに体を運んだ。同館2階の散髪屋に入り、伸びた髪(約40日分)を刈った。

 近傍の百*ショップに行った。おそらくないだろうと思っていたが、やはり売り切れていた。マスクの話である。勘定の際、店員のおばちゃんに「次回の入荷はいつですか?」と尋ねた。おばちゃんは申し訳なさそうな顔で「わかりません」と答えた。再び橋を渡り、デパートの地下食品売場に潜り込んだ。


 帰宅後、露台の吊るしものを屋内に取り込んだ。浴後、本日最後のコーヒーを淹れた。廃墟の本を読みながら、熱いやつを飲んだ。ダサクの参考にするために買ってきたもの。写真も文章も異様な凄味を帯びている。本を閉じ、愛機を動かした。メクるに飛び、スライムハンターの続きを書き始めた。酒飯の後に、リー・ヴァン・クリーフ主演の『風の無法者』を観るつもりである。


♞今宵の酒はウイスキーの水割り。酒肴はニンニクの素揚げと塩焼きそば。

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