第50話 気持ち
「何か話があるんですよね?」
真田さんと美雪ちゃんが厨房の奥に入っていった後、私達は2人黙り込んでいましたが、私から先に切り込んでみることにしました。
「そうだね」
「葉幸くんのこと、ですか?」
「うん」
簪さんがグループ分けを提案した時点でなんとなくそんな気がしていましたが……
ここは、単刀直入に聞いてみた方がいいでしょう
「あの、簪さんは──」
「とりあえず言えることは、私はさちが好きってことかな。貴方はまだそういう感じではなさそうだけど」
(やっぱり、そうだったんですね……)
なんとなくそんな気はしていましたが、いざ聞くと強い衝撃を受けたような感覚です。
それに、簪さんは私が葉幸くんへ抱いている気持ちもだいたい察しがついているようです。
「そうですね……
気になる男の子、のような感じですが、これが「好き」なのかはわかりません……」
今まで男の人に告白されても揺れることのなかった私の心は葉幸くんといる時に、たまに揺れ動かされてしまうのです。
それが「好き」とか「恋」だとか、そういうものなのかというのはまだ分かりませんが……
(間違いなく今までの男の人とは、違う気持ちが葉幸くんに対しては……)
「分からない、ね……
それはそれで私は別に構わない。でもそれが何なのか、気づいた時にもう手遅れだったら後悔するよ?」
簪さんは道に迷った子供に優しく語りかけるように、私に話してくれます。
「考えてみます……」
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