この短編集に収められた物語は、どれも日常のすぐそばにある小さな違和感から始まります。
時間がずれたり、空間が反転したり、世界のルールがふと緩んだりします。
その変化は大げさではなく、静かで、気づけば読者の思考の隙間に入り込んできます。
一話一話は短く、独立しています。
けれどどの物語にも、世界の見え方を少しだけ変えてくれる視点が潜んでいます。
読み終えたあとに、何かを考えたくなります。
あるいは、普段見慣れた景色が少し違って見えるかもしれません。
不思議さと軽やかさが同居し、どこか哲学的で、どこかユーモラスです。
日常の裏側にあるもうひとつの角度を、そっと手渡してくれる短編集です。
是非、お薦めしたい作品となります!